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電気湯たんぽ

by 唐草 [2023/01/10]



 お正月に「電気湯たんぽ」をもらった。
 15分ぐらい充電すると最大8時間程度熱をキープしてくれるという代物。お湯を沸かすより安全だし経済的というのが売りだそうだ。
 ぼくとしては「火を使わない=安全」という図式を素直には受け入れがたい。水で満たされた化繊の袋に、三相とは言えアダプター無しの100V電源を直接つなぐ方が怖い。ワンミスで感電してしまいそうな気がするからだ。
 そんな杞憂とは裏腹に電気湯たんぽは、この冬人気のアイテムらしい。燃料費高騰を受けて安価な暖房器具が求められているせいなのだろうか?それとも炎は怖いけど電気は平気という草タイプの人間が多いのだろうか?草食化ってこういうことだった?
 まるで剥き出しの回路に触れるようにおっかなびっくり慎重に充電して使ってみたところ、初めに想像していたのとは違う使い方に落ち着いてきた。
 湯たんぽの一般的な使い方といえば、寝るときに布団の中に入れるものだろう。ぼくも初めはそうやって使ってみた。でも、ぼくのベッドは発熱起毛のシーツと毛布が敷かれている。湯たんぽなんてなくてもそれなりに温かい。なので湯たんぽを使ったら暑すぎた。足か湯たんぽのどちらかをベッドの外に出さないと眠れそうにない。
 当然出されたのは、湯たんぽだった。
 体調を崩して悪寒に震えているときでもないと湯たんぽの出番はなさそうだ。でも、それでは宝の持ち腐れになってしまう。なにか有効活用する方法はないだろうか?
 そんなことを考えているうちに、自分が固定観念に捕らわれていることに気づいた。
 湯たんぽは夜に使うものだと思いこんでいた。別に朝に使ったって、昼間に使ったって良いではないか。それに気づいたことで、新たな活用方法が見えてきた。
 仕事中に抱いていよう。それならエアコンを使わずに済むかもしれない。それができれば、頭だけがのぼせるようなエアコン特有の不快な暖かさに別れを告げられる。
 というわけで、この数日湯たんぽを膝に乗せて仕事をしている。エアコンを止めても平気だが、ちょっと寒い…。なかなかうまくいかない。