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ようこそ異世界へ

by 唐草 [2022/11/24]



 目が覚めたら寝る前とは違う世界に迷い込んでしまったようだ。異世界と呼ぶほど大きな変化はないけれど、確実に世界線が変わっている。
 昨日まで世間はサッカーのことなんて素知らぬ顔をしていたではないか。それがどうした。今朝は午前8時から至るところでサッカー談義に付き合わされてお昼までにのべ1時間は同じ話をするはめになった。何度「テレビもネットも見ないで寝ていた」と説明すればいいんだ。そして、その度に非国民みたいな扱いをするのは、いい加減にしてくれ。
 絶対にぼくが昨日まで暮らしていた静かな世界線とは違う。面倒な世界へ迷い込んでしまったようだ。
 ぼくが世間の(にわかな)熱狂についていけないのは、期待も関心もなにもないから。選出された代表メンバーすら知らないのに試合を見たって面白くもなんともない。
 そう言えば、ぼくはいつからサッカーへの興味を失ってしまったのだろうか?
 高校生の頃は、帰宅部だったけれどテレビで予選から試合を追っていた。大学に入ってからは学部主催のパブリックビューイングで盛り上がったこともあったし、友人宅に集まって試合観戦をしたこともあった。
 でも、それも昔のこと。テレビを見ているときに試合中継の番宣があっても「おっ、絶対見るぞ!」と熱を上げることもなければ、「ゴリ押しうるさい」と嫌悪感を示すこともない。定番のCMが流れているのを目の端で追っているときぐらいに無関心だった。
 こうなってしまったきっかけは分からない。日本代表に失望したわけでもないし、サッカーという競技を目の敵にするきっかけがあったわけでもない。ただただ、無関心なのだ。
 サッカーや日本代表が大好きな人が、試合結果に一喜一憂するのは当然のこと。予想外の大金星に喜びを爆発させても構わない。でも、無関心なぼくを引き込まないでほしい。
 昨晩生まれたばかりの熱狂は、しばらく世間を賑わすだろう。きっと勝っても負けても大騒ぎになる。少なくともあと2回は、面倒事に巻き込まれそうだ。いや、もっとだったりするのか?元いた静かな世界線へ帰りたい。