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肩書は?

by 唐草 [2024/04/01]



 ぼくが報道されて然るべき犯罪に手を染めたとしよう。可能性としては誹謗中傷が現実的なラインだが、罪状はなんでもいい。とにかく、ぼくが逮捕されてメディアを通じて報じられたとする。
 そのとき、ぼくの肩書はなんと報じられるだろうか?
 ぼくとしては「ゲーム開発者」と報じられたら嬉しいが、販売できるものをまだ配信していないので無理な願いだ。それに「ゲームを作っている連中は犯罪者集団なんだ」みたいな空気になってしまい同志に迷惑をかけることになる。
 確定申告で提出した売上帳簿には「システムインテグレータ」と書いてみた。いわゆるSIだ。プログラム制作から機器選定まで何でもやるIT便利屋的な立場を説明するのにちょうどいい。でも、SIとも報じられないだろう。
 今のぼくはフリーランスを自称している。それは誰とも雇用契約を結んでいないことを意味する。経営者として人を使っているわけでもない。人件費扱いだったり、実費扱いだったりする謎なお金を不定期にいろいろなところから受け取っているだけ。また、不労所得もないので投資家や資産家でもない。重要なのは自発的に職を探していない。
 この事実に基づいて雇用統計基準でぼくの肩書を判断すると「無職」が適当であることに疑いの余地はない。だから、捕まったらおそらく「無職」として報道される。
 ぼくはこれまでの人生で長い間フリーランスと自称するポジションに身を置いてきた。時々、雇用されていることもあったけれどその期間のほうが短い。だから、社会人経験の半分以上を「統計上の無職」で生きてきたと言うこともできる。
 ぼくの肩書が本当に無職でいいのならば、おそらく無職と呼ばれる人は想像よりずっと幅広いバリエーションがあることになる。それは、世間には想像よりずっと多くの生き方やお金の稼ぎ方があると言い換えることもできる。
 ぼくのやり方を誰かにオススメすることはないし自慢するつもりもない。ただ、無職のような「その他」扱いされる生き方の幅は、実際にになってみないと理解できないほど幅広い。そのことを頭の片隅に置いておくと選択肢が増えるかもしれない。