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自販機で買う

by 唐草 [2019/11/10]



 ぼくのファッションへのこだわりはあまり高くはない。ブランドのネームバリューなんかは、ほとんど気にしない。服として最低限の機能を提供してくれれば十分である。だから服を買うのは、ZARAとかのファストファッションの店がほとんどだ。
 今日は、UNIQLOへズボン(パンツと言った方がいいのだろうか?)を買いにいった。もう何年もズボンはUNIQLO一筋。UNIQLOのズボンの何がいいかといえば、国産ブランドなので日本人体型に適した製品を供給してくれている点に尽きる。ようするにぼくのように足が短い人でも裾上げしないで済む短いズボンを売っているということだ。
 今日も迷わずに股下が一番短いズボンを手に取る。それでも試着は欠かせない。成長期はとうの昔に去ったので足の長さが伸びることはありえない。でも、ウエストはまだまだやんちゃな成長期。ちょっとした油断で1ランクアップなんてことがある。
 身体測定でもするような心持ちで試着室のカーテンを閉める。ドキドキしながらズボンを履き替える。数年前に購入したズボンと同じサイズがまだ履けることに安堵しながら、試着室を出て会計へと向かった。
 休日のUNIQLOの会計は、混んでいるイメージしかない。今日は違った。しかも、違っていたのはそれだけではなかった。レジがなくなっていたのだった。
 そういえば、半年ぐらい前にセルフレジが導入されたという話を耳にした。しかし、利用頻度が低い店なので今日まで変化を目にすることはなかった。
 洗濯機を思わせるセルフレジの棚にズボンを置く。レジに置かれたiPadに商品情報が表示され、ペタペタと画面を操作して会計を進めていく。ここまでの流れは時代の最先端という雰囲気だ。でも、最後の最後のぼくの行動で最先端の買い物は台無しになってしまった。支払い方法に現金を選んでしまったのである。どう考えても、ここはQRコード決済などのキャッシュレスで締めるべきところだろう。
 背中を丸めながらお札と硬貨をセルフレジに投入していく。この動作にはとても馴染みがある。そう、自販機と同じなのだ。そのせいで自販機でズボンを購入したような錯覚に襲われてしまった。いつものように服を買っただけなのに、最後のプロセスが変わったせいで随分と不思議な体験をしたような印象が残った。きっとこれからは、これが普通になっていくのだろう