by 唐草 [2012/01/11]
我が家では、携帯の機種変更を行った際に古い端末をリサイクルに出さずに持ち帰ってきている。何度か機種変更をしているが、持って帰ってきた古い携帯に電源を入れたことは二度ぐらいしかない。はっきり言って手元に残す必要なんてまるでないのに、ハードウェアへの愛着だけで持って帰ってきてしまう。
そんな行為が驚愕の結果を引き起こすことになるとも知らずに…。
もう通信できない役目を終えた古い携帯電話をひっそりとしまってある引き出しを久しぶりに開けたときにことは発覚した。一台の折りたたみ式の携帯が、少しだけ開いていた。折りたたみ式の端末が半開きになっているのは不自然だ。何か挟まってしまったのだろうか?
充電用クレードルに載せたままの携帯を手に取り、本体を開いてみた。だが、何も挟まってはいなかった。引き出しの中に戻そうとして画面を閉じた時に異変に気が付いた。
何も挟まっていないのに本体が閉じないのだ。7,8mmの隙間ができてしまう。力を込めて閉じようとするが、妙な抵抗があり閉じない。再度携帯を開いて本体を凝視して驚いた。
数字キーが奇妙に盛り上がっているのだ。目の迷いなんかじゃない。触ってみても確実に盛り上がっている。恐る恐る携帯の側面を見ると本体が1.2倍ぐらいに膨らんで、プラスチックの接合部が開いて基盤が見えていた。
原因は考えるまでもない。充電池の肥大化だ。
親が使っていたこの携帯は、バッテリーが急激に劣化して機種変になった過去を持つ。使用を止めたときもバッテリーの蓋がかすかにたわむ程度にバッテリーが膨らんでいた。今や本体がひしゃげるほどに成長(?)していた。どうやらクレードルに載せたまま保管していてバッテリーの蓋が外れなかったせいで、バッテリーの肥大化の力が逃げずに本体を歪めてしまったようだ。
力一杯引っ張ってクレードルから本体を引きはがし、明らかに正しくない方向へスライドさせてバッテリーカバーを外した。すると、そこには厚さが3倍ぐらいに膨れあがったバッテリーが窮屈そうに収まっていた。振っても叩いても外れない。なんという成長ぶり!
通電していなくてもハズレのリチウムバッテリーは肥大化していくようだ。保管には細心の注意を!