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隠された7番目のデータ

by 唐草 [2019/07/05]



 MacとWindowsの垣根なんてもはや無いに等しい。文字化けすることも滅多に無い。AdobeやMS Officeのような有償ソフトもどちらでも使える。Webブラウザだって両OS対応のものがほとんどなのでネットを見ていて違いを感じることも無い。
 もちろん専門的な使い方をすれば随所に違いが存在している。その違いに気が付けるレベルの人であれば、きっと自分で対処できることだろう。OSの差で途方に暮れるのは過去の感覚だ。コンピューターなんて、ハードの見た目がかっこいい方を買っておけば、十分に満足できる時代になったのだ。
 と、言いたいところなんだけれども、残念ながら何事もそう上手くいくものではない。それどころか、「どちらのOSからも同じですよ」と笑顔を振りまいているくせに実際に動かすとまったく異なる挙動を見せることさえある。今日は、そんな厄介な罠にハマってなかなか抜け出すことができなかった。イライラのあまり固く握った拳を机に叩きつけてしまった。
 ぼくがハマったのは、MS Officeの罠である。Office系のソフトは、LibreOfficeのような無料のものから有償ものまで様々な互換ソフトが存在している。しかし、どのソフトもあと一歩というところで本家のMS Officeに届いていない。それぞれのソフトでは完結しているものの、本家に顔を出すと小さなほころびが見え隠れしてしまう。だから、MS Officeからは逃れられない。しかし、そのMS Officeの中にも問題は山積している。
 今日は集計した無味乾燥な数値データを人間が見やすく理解しやすいようにレーダーチャートにしていた。ぼくは、この作業をMac版のMS Officeで行っていた。ただの数列が、雪の結晶のような美しい図形を描いていく。特に6項目に分類したグラフは、属性ごとに色分けをしているのでシンプルな画面に華を添えてくれる。今までの退屈極まりない集計作業の努力が実る瞬間である。
 ぼくのMacの中には、パソコン教室の宣伝に使えそうなほど美しい集計結果が出来上がっていた。だが、これで満足するほどぼくは素人ではない。Windowsで確認するまで息を抜けないことを痛いほど知っているからだ。
 Windowsで開いたぼくの鮮やかなレーダーチャートは、6項目なのに7角形になっていた。存在しない7番目のデータをプロットして、不格好な正多角形を得意気に描画していた。原因はグラフの主軸設定の互換性の無さだった。
 こういう小さくマイナーな互換性の無さが、MacとWindowsの分断を煽るのである。PCの世界に真の融和と統一が来る日は、まだまだ遠い。