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アメリカの地理

by 唐草 [2019/08/12]



 学問の志向を大まかに二分すると一般的に理系と文系という区分になる。ぼくは明らかに理系的な人間だ。高校では理系クラスに属していたし、一番好きな科目は化学だった。いろいろあって化学の道には進まなかったが、紆余曲折の末に情報系の世界に身を置くこととなった。
 この選択の背後には、ぼくの中にある論理的な考えを好む理系的な性質があったことは間違いないだろう。物事の最小単位を理解して、それを積み上げていく過程が好きなのである。
 一方で、文系に区分される学問はどれも好きになれなかった。英語や古典などの語学は、理詰めだけでは理解できない。社会に分類される学問は、高校レベルまでだと莫大な暗記を強要されるのがイヤでたまらなかった。
 歴史もキライだったが、それ以上にキライだったのが地理である。何がキライだったのかを思い出そうと必死に考えてみたのだが、何も思い出せない。どれだけ頭を捻っても「リアス海岸」という言葉が浮かんだだけだった。授業を通して詰め込まれるはずだった知識は、今のぼくに何も残っていないようである。
 そりゃ、そうだろう。訪れたことがない上になんの興味もない地域の話をされても、具体的なイメージなど抱けない。
 こんなぼくなのだが、最近アメリカの地理に少しだけ詳しくなり始めている。50州の位置関係ははっきりしていないし、あくまでいくつかの州をアメリカの白地図で指せる程度のレベル。日本の47都道府県すら正確に理解できていないレベルのぼくからすると、これは大きな成長である。
 この大きな進歩は、すべてゲームがもたらしてくれたものである。ボストン、ウェストバージニア、コロラド、シカゴと言ったエリアへの理解はだいぶ進んだ。どの地域が、どのゲームに対応したものなのかは想像に任せよう。
 得た知識はたくさんある。例えば、河川が多いなどの地域的特徴、歴史的建造物、主要産業、そして具体的な地域名。これらの地理的な知識をゲームから楽しく吸収することができた。もちろんゲーム内の地図は現実のものとは違う。ゲームの都合に合わせて縮尺や配置が改変されている。それでも、各エリアのエッセンスを味わうことはできる。なんとなくの雰囲気を掴むには十分だ。
 教科書を通してでは、何度説明されても吸収できなかった地理的な話題。でも、ゲームを介せばあたかも自分が体験したかのように情報が頭に入り込んでくる。バーチャルな世界での移動のおかげで相対的な位置関係も体に刻み込まれていく。
 地理って、もしかしたらVRとの相性がとても良い科目なのかも知れない。