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昭和の気配

by 唐草 [2009/06/18]



 事務所内で一人堂々とおやつを食べるのがはばかられたので、コンビニで買ってきたチョコクロワッサンをモサモサ食べながらくたびれたリノリウムの階段を登っていた。普段はエレベーターを使うことが多いので、この階段を登ることは少ない。あったとしても、こんなにゆっくり登ることはない。
 通り慣れた道もゆっくり散歩をすると意外な発見があるというように、このくたびれた階段にも意外な発見が潜んでいた。それが、上の写真だ。
 このレトロな文字に目を奪われた。ぱっと見ただけで古さを感じさせるエッジの緩い文字。さらにムッチリ線が詰まった旧字体の文字も顔を覗かせている。このプレートを見た瞬間、全体が醸し出すレトロな雰囲気にだまされて、文字を右から読みそうになる。
 流石にそこまでは古くありませんでした。でも、電圧の「壓」の字や番号の「號」の字に歴史が詰まっているのは間違いない。
 よく見ると製造日が書いてある。写真だとわかりにくいのですが、昭和37年だそうだ。
 って何年前?昭和37年が西暦何年なのかを考えるべきか、今年が昭和だとしたら何年なのかを計算するべきか迷って菓子パンを食べる手が止まる。1945年が昭和20年だから、西暦の下2桁から25を引けば昭和の年数が分かる訳で、ということは2009年は昭和84年と言うことでと必死に計算するが、すでに混乱しているので何が計算したいのかよく分からなくなってくる。
 結論から言えば、この分電盤は47年前に設置されたものということになる。すごい、このビルそんなに古いのか!
 それにしてもこの分電盤、PCやらルータやらの電源を支えることになろうとは想像しなかったことだろう。昭和37年から見れば、やっぱり今は立派な未来なんだなと妙に感じ入る。