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町名を入れるべき場所

by 唐草 [2024/01/21]



 ネットショッピングなどでWebのフォームに住所を入力した経験は誰にでもあるだろう。そして住所入力欄が複数に分かれていて、どの欄に住所のどの部分を入れればよいかと首を傾げたはずだ。
 多くの場合、1つ目が都道府県、2つ目が市区町村と番地、3つ目がマンション等の名前となっている。すべてコレなら楽だが、厄介なことに別パターンもある。郵便番号で特定できない番地以下をどこに入力するかが定まっていない印象がある。
 住所入力フォームが統一されていないのはWeb開発者の怠慢ではない。日本の住所にルールがないことがすべての元凶だ。
 古くからあった地域の呼び名を反映した今の住所は文化的には良いものだ。今日まで「字(あざ)」が残ったのもそのおかげだろう。とは言え、市区町村以下の区分の深さはまちまちだし、番地にも規則性がない。そのため住所はIDとは呼べない。ルールがありそうに見えるだけの土地の名前でしか無い。
 だから、コンピュータでの扱いが難しい。住所のルールが無いので何個の入力枠が必要かも定まらない。「町名は2個目の入力枠でいいのだろうか?」と悩んだとしても、それは無駄な努力。送信先のサーバでは3つの枠に入力された情報を1つに繋げて記録しているだろう。ルールがない以上、ひとまとめで管理するしかないのだ。
 では、なぜ住所入力枠は複数に分かれているのか?
 どうせ1つに結合してしまうのなら入力枠も1つで良いように思える。
 人間が正確無比であるならば入力枠は1つでいい。
 でも、人間はいい加減だ。入力後の確認が欠かせない。枠が1つだと文字がずらずら並んで確認が難しい。また、画面が狭いと入力した文字を表示しきれないこともある。
 だから、視認性を上げるために枠を3つぐらいに分けている。すべてはユーザーフレンドリーを求めた結果。だったはずなのだが、住所のルールが雑すぎて余計に混乱する結果になっている。
 Web開発に携わっているぼくからのアドバイスは、ロボットを弾くパズルと住所入力はいい加減でもOKだということ。ただし、未だに半角数字と全角数字を区別するフォームは滅ぶべし。