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ようこそウエストバージニアへ

by 唐草 [2018/11/15]



 今日からしばらく『Fallout 76』冒険日記になります。
 
 事前ダウンロードをしたというのにサービス開始初日にアップデートがあるという話を聞いて以来、すっかり腹を立てていた。いったい何のための事前ダウンロードなんだ。発売日に大容量パッチを当てるんだったら事前に落とした意味がなにもないじゃないか!PS4版に先んじてPC版が解禁されたこともあり、ゲーム発売日を目前にしてイライラが止まらなかった。
 発売日は、よりによって早起きをしなくてはならない木曜日。午前0時からプレー可能だと言うのにその時間は寝ていないと翌日の仕事に響いてしまう。謎の難病に罹患して華麗に休みをゲットしたいところだが、職業柄そうもいかない。ゲームで遊びたい気持ちを抑えて床についた。
 だが、ゲームのリリースを知りながらスヤスヤと惰眠をむさぼれるほどぼくの中の情熱はぬるいものではない。体の内から湧き上がる興奮に突き動かされた結果、午前3時に目が覚めた。6時にセットしてある目覚まし時計だってまだ寝ているような早い時間である。どうもβテストのときにアメリカ東部時間に合わせて生活していた経験が生きたようだ。ボストンとかニューヨークの風がぼくの方に吹いてきている。
 この目覚めをムダにするほど愚かではない。メガネを掛けるよりも先にPS4のコントローラーを手に取り、噂の大容量パッチだけでも当てようとした。
 アップデートの確認を行ったのだが、最新版がインストールされていると出るだけ。よく見るとバージョンが1.01となっていた。あれ、すでにパッチがあたっているぞ。PS4の事前ダウンロードはアップデート済みだったのか。じゃあ、プリプリ怒っていたこの2日間は一体何だったんだろう。ぼくの怒りは完全に無駄な労力だったわけだ。
 今の睡眠時間はわずか3時間である。6時間から7時間の睡眠が必要なぼくにとっては、生命の危険を感じてもおかしくないほどに短い睡眠時間である。明日の朝は6時起きで7時には家を出なくてはならない。アップデートのために起きたぼくが、アップデートが終わっていることを理解した今やるべきことは1つしか無い。
 ログインだ!
 睡眠不足故に仕事場でゲロを吐くことになるかもしれないし、フラフラで自転車を漕いで交通事故にあって死ぬかもしれないというリスクを承知しながらも、ぼくは手に持ったコントローラーを離そうとはしなかった。こうして、ぼくのウエストバージニアでのキャンプ生活の幕が開けたのである。