by 唐草 [2024/02/17]
名前は重要だ。それは人名や製品名、題名に限ったことではない。どんなに小さなものでも名前によって大きく印象が変わる。
今、ゲームのステージ名を決めあぐねている。『ギコネコ3』は、20年前のSNSも動画サイトもなかった頃のインターネットを懐かしむ「インターネット老人会」と呼ぶべきコンセプトがある。なので、ぼくは有名なコピペや当時流行ったネタをもじった名前をゲームに取り入れたいと思っている。
例えば吉野家コピペをイメージした「殺伐とした牛丼店」やダディクールをイメージした「BBQの庭 in アメリカ」みたいな痛いノリのステージ名にしたい。だが、こんな名前だとステージの中身を想像できない。もっとユーザに寄り添うことが必要だ。
とは言え、だからといって説明だけを重視して「スキル習得ダンジョン」みたいなひねりのない名前は退屈すぎる。これでは市役所にでもありそうな「第二会議室」とか「大ホール」と同じだ。
妥協案として他のゲームにありがちな名前にすることにした。先人の知恵の偉大さには勝てない。
その結果、「スキル習得ダンジョン」は「殺伐とした牛丼店」ではなく「戦士の道場」という名前になる予定だ。
『ギコネコ3』は英語に対応している。これは多言語対応の練習が目的。だから全部ローマ字表記で構わないのだが、何かの間違いで外国人がプレーしたときのために最低限の英語は用意していきたい。それが隕石落下に備えるぐらい無駄なことだと分かっていてもだ。
「道場」を英訳はなんだろう?
Google翻訳に聞いてみた。
結果は”Dojo”だった。
ええっ、まさかのローマ字表記。
確かに道場は、伝統的なアジア建築で、そこには老師と呼ばれる老いて枯れた達人がいるイメージがある。その雰囲気をそのまま訳すなら”Dojo”が相応しいのかもしれない。でも、ぼくにはアジアなイメージはない。訓練場というと事務的すぎるので道場と呼んだだけ。
他のゲームでは道場的なものはなんと呼ばれているだろう?
トレーニングルーム?
そうじゃない。ジムだ。
ポケモンがジムだからジムが正しいに違いない。