by 唐草 [2023/05/06]
先日、目覚まし時計の電池が切れてから、ずっとeneloopを時計に使っていいものか悩んできた。eneloopの起電力の低さが時計の精度を損ない、寝坊してしまうのではないかという杞憂にも似た悩みである。
さっさと乾電池を買えば、こんな些細なことを思い煩う必要はない。単3乾電池なんてどこでも買える。そうは分かっているものの、使っていないeneloopが転がっていると「これで代用できないだろうか」とも思ってしまう。「すべての道具は活用すべし」というポリシーのぼくにとって、死蔵されているeneloopの再活用には見過ごせない魅力がある。
そんな訳で「節約しつつ道具を活用したい」という考えと「時計には安定と制度が必要」という考えの間で板挟みになっていた。もっとも、この2つの考えは相反するものではないようにも思えるが…。
ぼくが連休にかまけて乾電池1本の処遇をグダグダ迷っている間、目覚まし時計の針は止まったままだった。これこそぼくが嫌う道具を活用できていない状況だ。
もうあれこれ考え仮定で話を進めるのは止めだ。連休なので時間は十分にある。科学的に最適解を見つけよう。
そこで、電子回路をチェックするテスターを取り出した。
ぼくの簡易テスターには電池チェック機能がついている。オマケなのだが、一番使っている機能。
eneloopにテスターの赤と黒の端子を当てて電圧を測る。端子を当てる極を間違えてテスターの針がマイナス方向に振り切れるのは、もはやお約束。
eneloopの電圧は定格通り1.2Vを指した。これを1.5V電池チェッカーで評価するとGood状態の下限となった。ギリギリ使えるという評価だ。
次に、半日で1時間以上遅れるほどヘタった乾電池を測ると電圧は1.0Vまで落ちていた。評価もBadのド真ん中。電池としては死亡宣告されたようなものだ。
この数字からするとeneloopを時計に使っても平気そう。
そう思って目覚まし時計にeneloopを入れたのが、一昨日の午後。それから48時間経ったが時計は遅れても進んでもいない。数値測定と観測結果の両方からの安心を得た。