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苦さの隠し味

by 唐草 [2024/03/25]



 昨日、ぼくは深夜まで悩んでいた。今回の『Fallout 4』をどのルートで終えるかというオタク的な悩みだ。
 先日も書いたように『Fallout 4』にはいくつかの結末があり、どれも喉に何かが引っかかるようなスッキリしないビターエンド。それがテーマの「人は過ちを繰り返す」につながっている。
 何も知らない1周目は、自分の正義を貫き目標を達するも変わらぬ世界にモヤモヤとした想いを残すことになる。でも、今のぼくのようにすべての選択の先にある明るくない結末を知っていると、どのルートを選ぶべきか迷ってしまう。
 今日はここに書いて考えを整理したい。これはただのルート選択の愚痴ではない。次に作るゲームの糧になるかもしれない重要な話題だ。

■B.O.Sルート
 軍事力で崩壊した世界に秩序をもたらそうとする軍勢に加わるルート。自分たちが法と秩序だと言っているが、自分たち以外が軍事力を持つことを恐れている。圧倒的な軍事力で、脅威だとみなした勢力を根絶やしにして軍事力を独占している。
 米軍に憧れ先鋭化した武装集団。
 自分たちの力を理解しており、敵を根絶やしにした後のことも考えている。

■レールロードルート
 奴隷のように扱われる人造人間を救出する地下レジスタンスに加わるルート。人命よりも人造人間の命を優先するヤバい連中だが、奴隷解放を目指す博愛主義であるとも言える。
 過激化した人権活動家集団。
 最終的に人造人間工場を破壊して活動目標がなくなる。意図せず強大な力を手に入れたことで長期的なビジョンを自ら失う集団である。

■ミニットマンルート
 地域の弱者を助ける民兵集団に加わるルート。弱者を助けるという大義名分を掲げているが、組織力が小さいこともあり基本的にすべて事後対応。小さな活動だけで満足しており、世界を変える力を持たない。
 地域に根ざした自警団。
 現状維持で満足しており、未来を良くするビジョンはない。
 
■インスティチュートルート
 崩壊した世界を圧倒的な科学力で再生しようとしてる集団に加わるルート。自分たちの科学が絶対的な正義で実験のためには何をしても良いと考えている。
 マッドサイエンティスト集団。
 もっとも理想的なビジョンを描いているが、文字通り地下の基地に潜伏しているため人民に脅威だとみなされている。自業自得だ。
 
 整理するとよく分かるが、どのルートも一長一短。ゴミの中からもっとも臭くないものを選べと言われてるようなもの。飛びつきたくなる理想を排して、ちょっとイヤだと思うものを並べるのがビターな味付けの秘訣のようだ。
 選べねぇ。