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謎の木片

by 唐草 [2021/03/14]



 押入れの奥から木片が出てきた。縦10cm、横3cm、厚みは1cmぐらいで、片面だけ濃い茶色に塗られているが他は無垢のまま。特徴的なのは片方だけ斜め45度にカットされていること。この斜めのラインに目を奪われがちだが、よく見ると他にも数箇所小さな切込みがある。
 ぼくの説明では分かりにくいと思うので、興味がある方は写真をじっくりと見てほしい。
 切り込みから類推するに筋交いのように角を補強するためのパーツだろう。片面だけの塗りという雑な処理からは、あまり目にすることのない裏側の補強パーツという印象を受ける。大きさからして家具の部品ではないかと睨んでいる。
 見つかった木片の単純な形とは裏腹に、この木片がどこでどんな風に使われていたのかに全然心当たりがない。タンスの奥の奥から出てきたが、タンスにこの木片と同じ色の家具はない。
 猫が暮らす我が家において発見場所はヒントにはならない。押入れとは、猫がおもちゃとしてみなしたものが最終的に行くつく袋小路。こんな木片で遊んでなにが楽しいのか人間にはさっぱりわからないが、ちょいちょとじゃれているうちに押し入れの奥に飛び込んでしまって何年もそのままになっていた可能性が高い。
 推理が当たっていて、家具の筋交いが取れてしまっているとなれば一大事だ。木片を手に持って家中の家具の色と比べてみたが、該当するものは見つからなかった。家具のパーツという推理が間違っているのだろうか?それてもすでに家具本体が処分されてしまったのだろうか?
 そう言えば、何年か前にも予想もしていなかった場所から似たような形の木片を見つけたことがあった。ログを検索してみたところ2009年の出来事だった。このときは正体が分からずじまいに終わった。今のところの流れを考えると、今回も正体をつかめずに終わりそうな予感がする。
 それにしても、なぜ我が家には筋交いみたいな正体不明のパーツがいくつも転がっているのだろう?いつの日か、致命的なパーツが外れていきなり家具が崩壊なんてことになったりしないか少しだけ心配。