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タイヤを買う

by 唐草 [2018/03/29]



 2週間ぐらい前に自転車ですっころんだ話を書いた。あれ以来、ちょっとだけ自転車の運転が慎重になったような気がする。乗り方に関して反省するいい機会になったとしておこう。
 とは言え、ぼくは自分自身の運転が100%悪かったとは思っていない。転んだ原因の大半は、後輪が摩耗していてグリップ力が著しく低下していたことにあると信じて疑わないでいる。事故原因を分析するなら、技量の問題が30%で車体の問題が70%ぐらいだろう。もっともタイヤが摩耗していると言うことは、単なる整備不良でしかない。客観的に事故の過失割合を考えると100%ぼくが悪いのだが、単純な運転技量低下による転倒ではないと声を大にして主張したいのだ。
 さて、転んだ原因がタイヤにあるならば早急にタイヤを交換するべきである。と言う訳で、自分でタイヤ交換を行うことにした。自分でやった方が安上がりだし、何より好みのタイヤを選ぶことができる。
 今回タイヤ交換する(ぼくが転んだ)自転車は、いわゆるクロスバイクと呼ばれるジャンルだ。競技用のロードバイクのように細めのフレームとタイヤに管理が容易なマウンテンバイク(以下MTB)寄りのギアなどのコンポーネントが装着された自転車である。ママチャリよりはスポーツ寄りだが、MTBやロードバイクと比べるとお遊び自転車という位置づけ。要するに街の舗装道路を快適に走るための自転車である。
 ぼくの乗るクロスバイクは、かなり小ぶりな自転車である。車輪だってMTBの26インチやロードの27インチよりもずっと小さな24インチである。ぼくは、このサイズのタイヤを買ったことがない。
 ネットで24インチタイヤを検索する。多くの商品が出てくるのだが、どれもママチャリ用ばかり。スポーツタイプのトレッドが入ったタイヤが一向に見つからない。
 安いママチャリ用タイヤには、タイヤの装着向きがない。滑り止めのための溝しか掘られていないので、どっち向きにつけても問題無いという設計である。一方、良いタイヤには向きがある。車輪の回転を妨げないように溝が掘られている。この違いを知っているし、一応クロスバイクに装着をするので安さだけでタイヤを選びたくはない。なにせ自転車は、ぼくの趣味だし。
 理想のタイヤを求めて、じっとトレッドを見つめ続けた。『プライオリスクール』の時のシャーロック・ホームズのような自転車のタイヤ痕に関する知識はないので、じっと見て比べるしかない。ひたすらに黒く細い物を見つめるだけの午後になってしまった。