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センサー vs. ネコ

by 唐草 [2018/02/17]



 昨年リフォームをしてリビングの窓をすべて2重にした。2重というと2枚のガラスで構成された2重窓を想像する方も多いと思うが、そうではない。文字通り2重なのだ。ガラス窓を開けるともう1枚ガラス窓がある。インナーサッシと呼ばれる内窓を追加するお手軽工法を採用した結果だ。
 窓を開けるときは確かに面倒だ。でも、その手間を許せるほどに効果がある。保温性が格段に向上したので、夏も冬も光熱費を抑えられている。保温力だけでなく防音力も高い。大風の日もほとんど音がしないし、雨が降っているのにも気が付かないほどに静かである。
 一見付け焼き刃にも見える工事かもしれないが、居住環境は確実に向上した。
 ただ、1つだけ問題があった。
 外に出ていたネコが家に帰ってきても、防音性能が高すぎるので気が付けないのだ。鳴き声も聞こえないし、玄関の扉をガリガリ引っ掻いてもその音は伝わってこない。結果として、ネコが入れずいつまでも外に放置されることを防ぐためにネコ外出中は常に耳をすましている必要があった。
 こんなことをしていたら神経をすり減らしてしまう。音を聞き逃さないための対策としてリビングのドアを少し開けて玄関の音が聞こえやすいようにすると、部屋が寒くなってしまう。
 そこで、文明の利器を取り入れる事にした。
 防犯用のセンサーライトを玄関に取り付けることで、ネコが帰ってきたらライトの光で分かるようにしようとした。数年前から稼働している隣家の防犯ライトは、風で揺れる枝葉の動きでも点灯している。ネコなら十分に反応するだろう。
 だが、この目論見は失敗に終わった。
 失敗の原因は、センサーライトの進化にあった。
 誤点灯を防ぐために小さな動体には反応しないようになっていた。ネコは反応サイズ以下だった。残念。これじゃ、タダの防犯灯だよ。まぁ、その役割も期待していたから完全に損って分けじゃ無いけどね…。