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開けたて

by 唐草 [2018/02/28]



 ビンの中にあったインスタントコーヒーが空になった。だが、なんの心配もない。すでに詰め替えパックは買ってある。神経質なぼくは、詰め替える際にこぼすのを嫌っている。完璧に詰め替えを行うために漏斗を持ち出してしまう。
 ただし持っている漏斗が液体用なので、先端が細いのが難点である。勢いよくインスタントコーヒーの顆粒を流し込むとあっと言う間に詰まってしまう。だから、急かさずゆっくりと慎重にインスタントコーヒーの顆粒を入れていく。まさに急がば回れの精神である。とは言え、漏斗に注ぐこの慎重さがあれば、漏斗が無くてもインスタントコーヒーをこぼすことなんて無いのではないだろうか?自分でも薄々そう感じている。だが完璧を期すためである。ただ単に漏斗使いたいだけな気もしないわけでもないが、いつだってコーヒーの詰め替えでは漏斗が活躍しているのだ。
 入れ替えた直後のインスタントコーヒーは、やはり香りが強い。湿気にさえ気をつけていればいつまでも安定していそうに見えるインスタントコーヒーだって、短い期間で香りが飛んでしまっている。入れ替えを終えた直後だけは、この事実に気がつく事が出来る。
 ぼくは、ここで何度も書いているように血液の1/3ぐらいがコーヒーで出来ているのではないかと思えるほどにコーヒーを飲んでいる。毎日大きなマグカップで3杯、容量にして750mlはコーヒーを飲んでいる。飲み過ぎないように我慢してこの量である。トイレ(小)に行くと体がコーヒーの残滓を排出していることが臭いで分かるぐらいである。
 大量消費するのでインスタントコーヒーのパックは大袋を買っている。大袋の方がコストパフォーマンスが良いし、こうしないと毎週インスタントコーヒーを買うハメになってしまう。
 でも、開けたてのコーヒーの香りを感じる度に心が揺れる。香りの強い美味しいコーヒーを飲むためならば、多少のコストと手間には目をつぶるべきなのではないだろうかと?その手間だって豆を挽いてドリップするの比べたらかわいいものである。
 だが、実際に店に行って大袋と小袋の1gあたりの値段差を考えると「香りより金だな」とケチなことを考えてしまう。だから今日も漏斗を使って大袋の中身を2つのビンに移し替えているのである。