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歯磨き粉を変える

by 唐草 [2018/05/11]



 何年かぶりに歯磨き粉を変えた。今までは、歯を白くする性能に特化した歯磨き粉を使っていた。これには深いわけがあった。コーヒーを飲みまくっているせいで、油断しているとすぐに歯が黄ばんでしまうのだ。タンニンだかメラニンだか知らないけれど茶渋ならぬコーヒー渋的なもの(正解はポリフェノール)が、歯にまとわりついてしまう。
 手で歯磨きをしていた頃は、どう頑張っても歯が黄ばんでしまった。だから、ステインクリア能力の高い歯磨き粉が欠かせなかった。
 でも、もうずいぶん前から電動歯ブラシを使っている。もう電動歯ブラシのない生活には戻れないほどに依存している。電動歯ブラシの歯磨き性能があれば、ステインクリアな歯磨き粉を使わなくても歯を白く保てるのではないだろうか?ふとそんな考えが浮かんだ。
 と言う訳で、歯周病予防を意識した歯磨き粉へと切り替えることにした。ドラッグストアでの販売価格に惑わされたわけではない。
 新しい歯磨き粉を歯ブラシに乗せて口に運ぶ。見た目は、いままでと変わらず白い。匂いは少し弱い。
 口に入れた瞬間に驚いた。
 歯磨き粉を変えると、こうも変わるものなのか。というか、不味すぎるだろうこの歯磨き粉。前に使っていたのよりずっと苦い。
 前の歯磨き粉だってチューブからダイレクトにすすりたいと思うほど美味しかったわけではない。ミント系の香りで不味さを隠していたに過ぎない。でも、新しいヤツよりはずっとマシだった。
 新しい歯磨き粉は、不味さを隠そうとする努力がまったく感じられない。それどころか、良薬口に苦し的な発想であえて不味く作っているのではないかと真剣に考えてしまうほど不味いし、苦い。
 もちろん、歯磨き粉は味を楽しむものではない。美味しい歯磨き粉なんて歯磨き習慣を身につけさせるための子供用歯磨き粉ぐらいだろう。理屈では分かっている。でも、これはいくら何でも不味すぎる。ぼくの嫌いな味だけを抽出してエッセンスを作ったのではないかとの疑いが払拭できなくなるぐらいに嫌いな味だ。
 歯磨き粉選びは、完全に失敗だった。このままだと、歯磨きをしたくなくなって虫歯になってしまうかもしれない。