by 唐草 [2015/04/27]
昨日、押し入れを整理していたら天袋の奥から懐かしいおもちゃが出てきた。たしか、小学生低学年の頃に買ってもらったおもちゃだ。
懐かしい。まだ、あったんだ。
キレイにコンテナに収まっていた。きっと大切にしまっておきたかったのだろう。
ここにしまわれて何年経っているのだろうか?もう、全然思い出せない。10年?いや、15年はしまったままだっただろうか。
久しぶりに対面したおもちゃを見て思う。
これは、必要な物なのだろうか?と。
押し入れの別のところには、スーパーファミコンが隠されている。これも相当触っていない。でも、スーパーファミコンはひょっとしたら遊ぶかもしれないという期待が雀の涙の半分ぐらいある。
一方、今日みつけたおもちゃはどうだろう?恐竜の形をしたロボットだ。まず、遊ぶことは無いだろう。絶対に無いと言い切れる。強いて言えば、部屋に飾ることはできるかもしれないが、今のぼくにそんな物を飾りたいと思う気持ちはない。
それでも手放せなかったのは、思い出だ。買ってもらったときの喜び、空想しながら遊んだ幼き日の記憶が手放すことを拒んでいる。
久しぶりにコンテナの中身を見て、確かに懐かしさを感じ、四半世紀ぐらい前の日々を思い出しもした。
懐かしさと同時に現実的な考えが頭を過ぎる。
本当に捨てずにとっておく必要があるのだろうか?
10年ぶりの感動の対面だったかもしれない。でも、それにどれほどの価値があるのだろうか?このコンテナが無くなって、代わりに何かをしまえば部屋がかなり片付く。その満足の方が多きのではないだろうか?
収納スペースが欲しいからと言って他人の物を捨てるようなことはしない。でも、今のぼくにとって大切なのは、思い出なのだろうか?それともスペースなのだろうか?
物が無くても思い出は残せる。
むしろ、思い出すきっかけが必要な思い出なんてたいした思い出では無いのではなかろうか。
うーむ、もしかしたら心の奥では、おもちゃを処分したいと思っているのかもしれない。でも、実際に捨てようとするとものすごい抵抗がある。どうしよう。