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保守メガネ

by 唐草 [2024/03/05]



 今、「保守メガネ」なんてタイトルを付けると増税メガネと揶揄されることもある現職の首相への批判でも始まりそうだ。安心してほしい。この日記は政治が希薄なので時の首相について語ることはない。
 タイトルが示す保守メガネとはぼくのことだ。より正確に書くのならば、変化を願うも変わることの違和感に耐えられず極めて保守的なメガネ選びをした臆病者というのがふさわしい。
 新しいメガネを作ることを決意して「新しいメガネでイメチェンしちゃおうかな」色気づいたことをと口にして家を出たにも関わらず、帰ってきたときに握っていたのはこれまでの眼鏡とどこが違うのか見極めるのが困難なほど類似したメガネだった。
 冒険心の欠片もないなんてつまらない男なんだ。保守的にも程がある。自分でもそう思うが、これでもメガネ店で試着と熟考を重ねた結果なのだ。
 初めは超軽量極細フレームを手に取った。あまりにも細く鏡を見てもかけているのがわからないぐらいの細さ。メガネの存在感が希薄だという点は大いに気に入ったのだが、実際に手にすると針金のようなツルの細さが怖くなった。なので見た目は気に入ったけれど却下。
 次にクールそうな銀縁眼鏡に手を伸ばした。鏡に映ったのは、学園モノで主人公の敵になるタイプの意地悪委員長みたいな人物だった。オッサンであることを考慮するとインテリヤクザって感じだ。自分で言うのも何だけど怖い。なので銀縁系も却下。
 流行りの太フレームにもチャレンジした。鏡に写ったのはメガネだけという感じ。メガネだけが目立っており顔の印象がゼロという感じのアンバランスさだ。明らかに似合っていない。
 色々試すうちに今と同じフレームにたどり着いた。鏡に写ったのは見慣れた顔。顔の良し悪しは関係ない。日常がそこにあるという安心感が映っていた。
 そんな訳でほぼ同型同色のメガネをお買い上げ。
 今回のメガネの購入は、度が合わなくなったことへの対応がメインなのでこの結果で十分だ。なお検眼の結果、著しく乱視が進むも、近視が改善していたことが発覚。珍しい結果のせいか、レンズ調整の女性店員がかなり困惑していたのが印象的。