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まったく同じ靴を

by 唐草 [2015/01/04]



 数年前に買ったある靴がお気に入りだった。色、デザインともに好みだという点も大きいが、なによりぼくの足にフィットした。ぼくは足の人差し指が長い。そのせいでジャストフィットな靴を買うと足の指が痛くなってしまうことが多い。でも、その靴は見た目では分からない程度につま先がとがっているので、ぼくのような人差し指が妙に長い足にもフィットする。
 お気に入りの靴なので毎日のように履いていた。
 その結果、今ではかかとが減ってしまったし、合皮がひび割れて大変みすぼらしい姿に成り果てていた。ちょっと人前に履いていくのがはばかれれるほどだ。
 でも、履きやすさは確か。靴の基本部分は壊れていないので、散歩に行くときとかにボロ靴を履いていた。
 多くのメーカーが、毎年靴のモデルを少しずつ変えていく。一年ごとのモデルチェンジは小さなものでも、何年も経てば別物のようになっていることもある。流行りの影響で、ぼくの好きな形の靴があまり扱われないようになっている。また、ぼくがよく行く靴屋ではこのブランドの靴の取り扱いを止めてしまった。
 このままボロ靴を履いているわけにもいかない。同じメーカーの靴ならば、見た目のデザインが異なっていても基本的な足型は似通っているはずだ。多少変わってしまうのは仕方がない。と諦めて新しい靴を買うことを決意した。
 そこで、ネットを検索したら驚くべき事実が明らかになった。
 ぼくのお気に入りの靴が、在庫希少ながらまだ販売されていた。。
 よく行く靴屋で扱いがなくなってしまって以来ずっと購入を諦めていたのだが、今でもあるところにはあるようだ。
 この在庫状況からするとデッドストックだろう。今が購入のラストチャンスかもしれない。サイズもわかっているならネットで買ってしまえ。
 と言う訳で、まったく同じ靴をお買い上げ!