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タダ働き

by 唐草 [2015/01/07]



 長年水曜日は、ある会社で働いている。水曜日限定なのは、とある業界の慣習の影響が大きい。
 だが今日は、その会社での仕事を諦めざるを得ない状況になってしっまった。原因は大学にある。決してサボりではない。
 来年度からぼくが担当することになっている授業がある。その授業の見学の場を設けたので是非とも来てほしいと教授から言われていた。まったく余計なことをしてくれるぜ。見学のチャンスは、今日が最初で最後。ぼくとしても一度ぐらいは見ておきたいという気持ちが無かったわけではないので、「初めから選択権なんて無かったんだよな」とブツブツ言いながら見学へ行くことを決意した。
 しかしこの判断、冷静に考えるとけっこうな経済的損失だ。
 ぼくは、すべて非正規雇用で働いている。各種条件なんかもどん欲に(強欲に?)交渉して納得のできる好条件を得ている。その結果、基本的に時給制を採用している。働けば働いた分だけお金がもらえるというわけだ。サービス残業的なものは絶対に発生しないような契約である。もちろん単価は、コンビニバイトとは訳が違う。
 水曜日の契約も基本的に時給となっている。今日は、そのお仕事を断っている。なので、少なくない額を得るチャンスを逃してしまったことになる。
 一方、大学では授業に出ているものの、今日はあくまで見学に過ぎない。当然報酬はないし、交通費も出ない。
 そんな状態だというのに、しっかりと学生のプレゼンの講評をやらされてしまった。これじゃ、普段の授業と何も変わらない。いつもお金をもらってやっていることを完全にタダでやらされてしまった。見学とは名ばかり。これは完全なるタダ働きだ。
 繰り返しになるが、本来あった仕事を断ってまで見学へ来ている。得られる報酬を失った上にタダ働き。なんか二重に損をした気が否めない。まぁ、見学で得られたものが無いわけでは無いのだけれども…。