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土鍋を探せ

by 唐草 [2016/11/14]



 冬だ!
 鍋の季節の到来だ。冬は暖かいことがご馳走。
 今日は、そんなに寒くはなかったけれど湯豆腐にすることにした。単純な料理だが、まさに冬の料理。豆腐を醤油で食べるという点は、冷奴と同じかもしれない。でも、そこに宿る暖かさの違いが決定的な味の違い、そして精神の違いを生み出している。
 おっと、鍋に負けないような熱弁を振るってしまった。
 さて、御託を並べるのはこれぐらいにしよう。土鍋を出してきて、湯豆腐を作ろう。
 そう言えばリフォーム前に片付けて以来、一度も土鍋を使っていなかった。いまだに、段ボール箱の中にしまわれたままになっている。ちょっと引っ張り出してこなければ。
 2階のサーバ部屋兼物置部屋に入って、段ボール箱を開ける。
 ぼくが土鍋をしまったと思っていた箱の中に土鍋の姿はなかった。どうも勘違いをしていたようだ。土鍋は片付けの初めの頃にしまったし、何より20箱以上の段ボール箱を使って片付けを行っていた。箱を勘違いしてしまうのも仕方がない。
 隣の箱を開ける。だが、そこにも土鍋は入っていなかった。
 結局、物置部屋に残されたすべての段ボール箱を開けるハメになってしまった。ぼくは、完全に収納場所を勘違いしていたようだ。
 そこまでしたのだが、依然土鍋は見つからないままである。
 いったいどこにしまったのだろうか?心当たりは、ひとつもない。
 このままでは夕飯が食べられなくなってしまうので、とりあえず別の鍋で湯豆腐を作った。
 いったい、8月のぼくはどこに土鍋をしまったのだろうか?大きなものだし、しまえる場所は限られているはずだ。それなのに見つからない。
 まるで忽然と土鍋だけが消えてしまったかのようだ。