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ATMプロトコル

by 唐草 [2022/09/05]



 クレジットカードを持ち歩くのが怖いという理由で普段は現金+Suicaのぼく。だから、毎月ATMに現金を下ろしに行く。
 今日も手慣れた手つきでATMを操作するが、暗証番号を押すときに指が少しずれたような気がした。タッチパネルなのでどの数字を押したのか自信が持てない。ぼくの不安をよそに次の画面へ進んだ。どうやら間違いはなかったようだ。最後に引き出し額を入力して確認ボタンを押した。
 数秒後、ATMの画面にエラーが表示された。口座情報が間違っていると書かれている。カードも吐き出され、すべて最初からやり直しになってしまった。
 やっぱり暗証番号の入力をミスっていたのか。
 再度暗証番号を入力しながら思う。ミスっていたのになぜ引き出し額指定画面に進んだのだろう?暗証番号が間違っていたのなら、その場でエラーを返してくれてもいいのではないか?むしろ、エラーはその場で返してくれないと使い勝手が悪い。
 なんだかATMに振り回されているようでイライラしてきた。
 2度目は問題なかったようで、確認ボタンを押したらATMが動く音がし始めた。そのタイミングで、暗証番号をミスっても先に進む不可解な動作の理由が分かった。
 使い勝手を犠牲にしてでも、安全性を重視するプロトコルを使っているということ。
 ATMは、口座番号と暗証番号に加えて取り扱い額などの取引情報を1回の通信で送っているのだろう。この方法であれば、ATM本体に操作している人の認証情報を保存しないで済む。もし、暗証番号をミスった時点でエラーを返すプロトコルだったら認証に成功してから金額を入力するまでの間、認証情報をATMに一時保存することになる。認証状態の一時保存は悪用のきっかけになるリスクが高い。
 口座振込の際に支店名を間違えたのに最後まで進んだことがあるが、それも同じ理由なのだろう。ATMってどんな操作でも1取引1通信になるように設計されているようだ。
 限られた機能で安全に動作する合理的なプロトコルだ。もっとも人の使い勝手をまるで無視しているので、ユーザビリティは最悪だ。