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無駄の多い鉛筆

by 唐草 [2022/09/16]



 ボールペン大好き人間だけど、去年から自宅での仕事の際は鉛筆を使っている。宗派替えのきっかけは単純。家に転がっていた数多のボールペン、粗品でもらった激安品から記念品としてもらった高級品までのすべてのインクが尽きたから。
 ボールペンのインクを余すことなく最後まで使い切ることを楽しみとしているぼくとしては最高の達成感を味わった瞬間でもあったが、同時に目標を見失った瞬間でもあった。
 以来、ボールペンへの情熱は冷め切っている。線がかければなんだっていいそんな気分で手元にあった鉛筆を使っている。
 ふと、ぼくは鉛筆を非効率的に使っているのではないかという疑念に駆られてしまった。一度疑い出すときりがない。科学的に確認しよう。
 ぼくは尖った鉛筆で書く細く深い線よりも、少し丸まった鉛筆で書く太く柔らかい線が好き。だから、鉛筆を削るのは木の部分から黒い芯が見えなくなるぐらい減ってから。デッサン用の鉛筆を作るときのようにカッターナイフで削れば丸く優しい芯に仕上げられるが、さすがにそこまではしない。どうせ少し使えばすぐに丸くなるんだしと言いながら鉛筆削りをゴリゴリ回してピンピンに尖らせてしまう。
 そんな訳で、ぼくの使う鉛筆はほとんど芯のない状態からピンピンに尖っているというサイクルを繰り返している。これって、すごく無駄の多い使い方なのではないだろうか?
 使い切った鉛筆の芯は円柱形になっている。それを削って中から尖った円錐を取り出している。ぼくが使うのはこの円錐の部分だけ。ここで円錐の体積の公式を思い出してみよう。

 円錐の体積 = 底面積 × 高さ ÷ 3

 円柱の1/3ということだ。ということは、ぼくは鉛筆の芯の2/3、約67%を捨てていることになる。こう考えると、いかに多くを無駄にしているかがよく分かる。
 ということは、ちょっとでも先が減ったらすぐに削ったほうが効率的なのだろうか?仮に尖った芯の高さの半分まで使ったとしたらどうなるだろう?
 計算によるとロスは11/24だから、約46%となる。やっぱり、こまめに削った方が良さげだな。面倒だけど。