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8%の恐怖

by 唐草 [2014/04/25]



 ぼくには、行きつけと呼ぶにふさわしいケーキ屋がある。とは言え、1ヵ月に1回ぐらいしか行かないので店員と顔なじみという訳ではない。でも、月に1度行くケーキ屋なら十分に常連と言えるのかもしれない。
 月に1度しか行かない理由はいくつかあるような気がするけれど、最大の理由はお値段だ。
 1切れ600円のケーキなんて、そうそう買えるものではない。こういうお高いものは、時々のお楽しみというポジションこそふさわしい。
 さて、消費税が上がって以来、初めてケーキを買いに行って驚いた。
 ケーキが、恐ろしく値上がりしていた。増税に伴う便乗値上げなんて比じゃない。
 3月までは、5%消費税込で600円だったケーキが、なんと4月から税抜きで600円になっていたのだ。つまり、税込み648円ということ。
 増税、および原材料高騰に伴う値上げのお詫びが掲載されていたが、それにしてもずいぶん思い切った値上げをしたものだ。
 増税の影響を受けて身の回りでも多くのものが値上がりしている。でも、ここまで堂々と、そして大胆に価格を上げた商品は初めて見た。その潔い値上げにあっけにとられてしまい、高いとか思うことなく素直にお金を払ってしまった。
 しかし、家に帰ってきて冷静に考えれば考えるほど、理不尽な値上げに思えてならなくなってきた。
 でも、この店のケーキほんとおいしいんですよね。
 650円ならまだギリギリ許容範囲。そう思えてしまうお味。きっと次も高いなぁと思いながらも買ってしまうことだろう。