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ぬるま湯につかりすぎた

by 唐草 [2015/03/07]



 予想に反して順調に稼働するPS2(3/6の記事を参照)のおかげで、DQ8をプレー出来ている。もうPS2はお亡くなりになったものだと諦めていたので、再びDQ8をプレーする日が来るなんて夢にも思っていなかった。
 DQ8をプレーしたのは大学生の頃だったような気がする。いったい何年ぶりだろうか?大まかにどんなストーリーだったのかは覚えているが、細かいところは完全に忘れている。まるで新作ゲームで遊んでいるかのような新鮮な気持ちでゲームを楽しめている。
 PS2のゲームだが、きっちり影を処理しているところには感激だった。DQ9はDSなので処理力がなかったし、DQXのWii版は同時処理数を優先していたので、影はどちらも丸い画像でしかなかった。これらより前のDQ8でレイトレース処理をしてぼやけた影をちゃんと表示していたことにPS2の性能を垣間見た。感心する一方で、PS2の解像度の低さに驚いた。Full HDのPCモニタにD端子でつないでいるので、実寸表示をすると画面の80%ぐらい何も映っていないような状況になる。アナログ時代のテレビの解像度を久々に目の当たりにした。
 ハードウェアに関する面でいくつかの驚きがあったが、ゲームシステムの面でも驚きがあった。
 DQ8は、スキル成長システムが導入された初めてのドラクエ。自分が使う能力を優先的に成長させることができる当時のドラクエとしては画期的なシステムだった。スキルシステムは今でも引き継がれている。
 このスキルシステムが、今の感覚からするとシビア過ぎるのだ。
 レベルアップするごとにスキルポイントが手に入る。これは今でも同じなのだが、どのスキルに何ポイント振るとどんなスキルを覚えるのか確認する方法が無いに等しい。まったく成長の予想が付かないのに強制的にポイントを振らされる。初プレーの時は、よく分からずさまざまなスキルに手を出して、中途半端な勇者を育ててしまった人も少なくないのではないだろうか?
 恐ろしいことに一度振ったスキルポイントを振り直す方法が用意されていない。間違えたら最後。ゲームを初めからやり直す以外に修正するすべは無い。レベル99まで上げてもすべてのスキルを習得できるだけのポイントは得られないので、ちょっとしたミスが高確率で致命傷となり得る。
 スキルシステムは、その後のドラクエで改善されていった。DQ9では、何ポイントで何を覚えるかを確認できるようになった。DQXでは、スキルの全面的な振り直しが可能になった。
 そんな改善を知った今だと、何も見えないのにやり直しが効かないDQ8のシステムはあまりにもシビアに感じられる。でも、プレーしていた当時は何も思わなかった。ああ、ぼくが快適なぬるま湯に慣れてしまっただけなのか。