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成績評価を終える

by 唐草 [2015/07/31]



 昨日から続く成績評価。夕方までにどうにか評価を終えることができた。準備されたシートに、あらかじめ用意しておいたレポートなどの得点を入力するだけならこうも時間はかからなかっただろう。実は、機械的にスコアの入力をしていただけではない。いろいろなことを配慮しながら成績評価をしたがゆえに、想像以上に時間がかかってしまったのだ。
 ぼくは2つのクラスを担当した。便宜上BクラスとCクラスとしておこう。授業の中身は同じだが、BとCでは学部が違う。受験の難易度も違うらしく、Bクラスの方が優秀な学生がそろっている。偏差値的な違いもあるのだろうけれど、それ以上にやる気の違いを感じていた。
 同じ授業なので、学部が違っても同じ基準で採点を行っていた。これは当然のことだ。
 ところが、得点を集計して成績評価を終えたところ大きな問題が発生してしまった。やる気のある優秀なBクラス基準で採点を進めるとCクラスから大量の落第者が出てしまうのだ。数値に現れるペーパーテストの結果がこれだったら、しかたのない結果と言えるかもしれない。でも、ぼくの担当した授業は発表がメインで試験のない科目。明確な数値によるスコアは無い。あくまで、ぼく基準の成績評価でしかない。
 学校からも「専門ではない必修科目なので、あまり落第者を出さないように」というプレッシャーを受けている。易々と落第させるわけにはいかないだろう。
 落第者が多いからと言って、学生が皆バカかと言えばそうでは無い。教員に著しく指導力がない場合、当然ながら落第者が増える。今回はどちらのケースでも無いと信じているが、結果だけ見たら新米教員の指導力不足を疑われる可能性もある。
 よし、採点基準を緩和しよう。Cクラスの発表得点を10%増にしたうえで、成績スコアを四捨五入することにした。平等にするためにBクラスも四捨五入することにした。50点ちょっとで落第確定だった学生も、この評価の変更で60点にどうにか手が届くようになった。その他の緩和策を施し、どうにか多くの学生を救済することに成功した。「優」評価の学生もかなり増えた。
 果たしてこれは粉飾なのか?正直、ちょっと悩んでいる。
 なお、これだけ緩和したのに落第した学生もいる。やっぱり、授業に出てこないヤツは論外だ。