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世界は思っているよりも狭い、かもしれない

by 唐草 [2018/05/07]



 「スモール・ワールド現象」という仮説がある。「6次の隔たり」とも言われる説で、世界中で任意の二人を無作為に選んでも平均で6人の知り合いを介せば繋がるという話だ。詳しくは検索してWikiでも読んで欲しいが、「スモールワールド」で検索するとディズニーランドのアトラクションばかり引っかかるので要注意。
 「スモール・ワールド現象」は、ソーシャルメディアどころかインターネットすら普及していない頃の研究だったはず。確か1960年代後半に行われた社会実験に端を発した仮説である。平均値とは言え、当時でさえたった6人の隔たりで世界中の誰とでも繋がっているという驚きの実験結果が得られた。
 インターネットが普及してSNSで多くの人が繋がっている今だったら、隔たりはもっと小さくなるだろう。6次の隔たりなんてもう過去の物なのかもしれない。
 とは言え、この隔たりは目に見えるものでは無い。誰が誰とつながりを持っているかなんて、当人にしか分からない。身の回りに知り合いが多そうだと感じる顔の広い人がいたとしても、その人の向こうにある人間関係はほとんど見ることができない。友達の友達なんて、自分からすれば全くの赤の他人の場合がほとんどだ。
 ただ、これはあくまで一般論。個別の事例をひとつひとつ見ていけば、自分のすぐ近くに驚くようなつながりがあったりするものだ。
 今日は、驚くべきつながりを目の当たりにすることとなった。
 仕事で打ち合わせをした相手とぼくに共通の知り合いがいたのだ。なんと、大学時代にぼくが所属していたゼミの先生と30年来の知人だそうだ。
 まったく驚きである。
 ぼくも相手方も、日本のコンピューター界隈(ネットワーク寄り)の人間である。限定的な世界に属しているとは言え、こんな偶然が起こるとは夢にも思っていなかった。と言うか、あのゼミの先生ってやっぱりある界隈ではすげー有名人だったんだなぁ。ある種のバイブルとも呼ばれる本の翻訳監修をしただけのことはあるんだな。今さらになって理解できる事実がある。
 どうやら世界は想像しているよりずっと狭いのかもしれない。ポイントは、いかにしてハブになる人と知り合うかだな。