by 唐草 [2014/10/19]
映画やマンガで見て憧れてしまったシーンというのが、誰にでもひとつぐらいはあるのではないだろうか?
かっこよく車を走らせたり、渋くタバコを吸ったり、クールに登場したりと様々なシーンが誰かの憧れになっていることだろう。もっとも主人公でもない一般のぼくらが、そんなシーンのマネをしても滑稽なだけ。憧れは憧れとしてひっそりと胸の中にしまっておこう。
ぼくにも憧れのシーンはいくつかある。その中でもひとつだけマネできそうな物がある。
それが、死にかけの悪役がカプセル状の薬を瓶からバリバリ食べるシーン。
小さいときになんかの映画で見て妙に憧れてしまった。
カプセルが入っている瓶にもこだわりがある。市販薬のようなガラス瓶はダメだ。アメリカの処方薬が入っているオレンジ色のプラスチックのカップのような瓶が良い。
その瓶から無造作に薬を取り出して、水も使わずにバリバリ飲む。いや、食べるといった方が正確かもしれない。薬を飲まなきゃ死ぬが、飲めば飲むほど体が蝕まれていく。そんな鬼気迫る薬の飲み方に憧れを抱いている。
さて、今ぼくは毎日7錠の薬を飲んでいる。物騒な書き方をしたが、サプリの試供品を飲んでいるだけなので、至って健康だ。
その7錠の中にハードカプセルが2錠含まれている。ミネラルかなにかのカプセルだったはず。これを蓄えて、いつの日か死にそうな形相でバリバリと貪り食ってみたいという欲求に毎晩駆られている。たぶん2錠ぐらいでむせるだろう。そうだと分かっていてもなおチャレンジしてみたいと思っている。