by 唐草 [2024/03/21]
昨日、蛍光灯が切れる音を聞いた。これは頻繁に聞く音ではない。トラブルがなければ電気は音を立てずに流れる。コンセントに耳を当てても何の音もしないし、電車を待っているときに架線が歌うこともない。
もし電気が流れる音が聞こえたら、それは危険のシグナル。すぐにコンセントを抜いたり、ブレーカーを切るといった対策が必要。
電気の流れる音を聞いたときにはすでに手遅れということもある。身近なところでは静電気がいい例だ。バチッと聞こえたときには、すでに指先に痛みが走っている。
今日もバチッという電気がたてる音を聞いた。今度の音はぼくの指先から発せられた。
それはワイヤレスイヤホンを充電ケースに戻そうとしたとき。始めはケースに触れた瞬間に静電気の放電が起きたと考えていた。だが、そのありふれた可能性にどうしても納得できない確固たる理由があった。
指先が痛すぎるのだ。
静電気だって結構痛い。だが、今回は静電気と違って広い範囲が痛い。ジンジンより痛くてズキズキ未満という感じ。太い注射針で刺されたようだ。
ひょっとして静電気ではなく、感電したのではないだろうか?
充電ケースは充電用の端子が剥き出しになっている。雑にケースに戻そうとして端子に触れてしまった可能性はある。
とは言え、USB給電の端子で感電するのだろうか?充電ケースはUSB 2.0規格。流れたとしても5V / 1.0A程度。水分豊富な人体に通電させるほどの力はない。ケース内の端子は5mmぐらいしか離れていない。両方同時に触れてしまえば肌の表面を通してつながってしまう距離だ。手が汗ばんでいたりしたら、そのリスクは高くなる。
これらを考えると不用意にケースを触ったことで感電した可能性は大いにありそうだ。大電流のイメージが希薄なUSBはついつい油断しがち。PD対応の大型USBアダプターだと67Wなんてものもある。下手すれば命に関わるパワーだ。これからはもっと気をつけないと。
今回の感電でぼくの指は見かけ上なんの異常もないしイヤホンも無事。被害はゼロ。だからこそ、感電をにわかには信じられない。