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気象病への理解

by 唐草 [2022/09/19]



 先日も書いたが、気象病への理解が進んでいる。雨が近くなると頭痛がしたり古傷が痛むのは憂鬱な曇天がもたらす気の所為ではなかったと言えるようになってきた。これまで原因不明だった体調不良やメンタルのせいだと片付けられていた問題に適切な対処ができるようになる日も近いだろう。
 近年、病の解明が進み、従来は病気未満として十把一絡げに軽んじられていた症例が細分化されるようになっている。その様子を「患者を作るのは医者だ」とか「医者が病を作る」と皮肉っている人もいる。
 確かに病に関係のない外野の健康な人にしてみれば、昨日まで「怠け癖のあるクズ」扱いしていた人が、今日から「病や障害を抱えた人」に変わったら気まずいものがある。自分の先入観で弱者を叩いていた言い訳を医者に求める気持ちも分からなくはない。
 だからと言って、医者を叩くのは愚かだ。それよりも己の考えを改め最新の動向を理解して取り入れることが大切。ぼくはそうありたい。
 新たに定義されつつある気象病は、気圧の微細な変化という分かりにくい自然現象が要因と言われている。縁のない人には感知すらできない些細なことがトリガーだ。乱暴な言い方をすれば、アレルギーのように個人差の大きな病と言える。
 「雨ごときで弱音を吐いているんじゃねえよ」と文句を垂れるよりも、多様性を理解して付き合うことが重要だ。ぼくは理解を進めようと努力しているうちにあることに気がついた。
 気象病って最高のサボりの口実なのではないだろうか?
 天気の変化は目に見えるけれど、要因となる気圧変化は感知できない。ちょっと天気が悪い日であれば、それが詐病であるかどうかを確かめようがない。頭ごなしに否定すればパワハラだ。
 ぼくは先日の台風では頭痛・肩こり・眼精疲労・腰痛の気象病っぽい症状のコンボに襲われたが、今回の台風では何の症状も出ていない。とは言え、この状況下で頭痛を訴えれば多くの人が信じてくれるだろう。
 新たに理解が進んだ病気を目にした時、弱者に文句を言うよりも、寄り添い利用させてもらおう。こうすればみんな幸せ。君の頭痛を信じるから、ぼくの頭痛も信じてね。