by 唐草 [2014/02/05]
秋葉原のとある店先で、やたらと重量感のある商品ポップがおかれていた。
見慣れぬ雰囲気が気になったので、しげしげとポップを眺めてしまった。完全に店側の策に落ちてしまったわけだ。だが、好奇心にはあらがえない。
ポップには、大きく漢字で『呉五五六』と書かれていた。
ごごごろく?
イヤ違う。そうじゃない。
クレゴーゴーロクだ。
潤滑油でおなじみの「KURE-556」の事じゃないですか。確かにポップの下にはおなじみの赤白黒のスプレー缶が並んでいた。
「KURE-556」と言えば、見慣れた商品だし、ぼくも使っている。でも、漢字で書かれると何のことだかサッパリ分からない。目を惹くという意味では漢字ポップも効果があったのかもしれない。でも、初めから「KURE-556」を買おうとしている本来の客へアピールできているかは疑問が残る。
いったいこの店は、なぜ漢字表記というイレギュラーな方法を採用したのだろうか?
ふと、道の反対側を見ると『艦これ』グッズを扱っている店があった。そちらの店は商品の内容故に漢字があふれていた。
ひょっとしてこの店に対抗しているのだろうか?
そう思って見ると『呉五五六』という表記は、大戦時の潜水艦あたりを連想させる表記にも見えなくはない。
ただねぇ、どう考えても『艦これ』のTシャツを買いに来た人が、あわせて潤滑油を買って帰るとは思えないんだよね。今勢いのある店に便乗したかった気持ちは分かるけれど、本当のお客さんすら失っていそうで心配だ。