by 唐草 [2014/02/10]
ぼくのようなPCオタク層の人間にとってPCのスペック表は、レストランのメニューより分かり易い代物だ。どのぐらいの性能があって、価格が適正なのかなどといった情報を読み解くことができる。あの表を見ても分からないことは、ノートPC底面の排熱温度と天板のひねり剛性の強度ぐらいだ。
だが、一般の人にしてみるとまったく理解不能な表らしい。
「分からないことを嘆く暇があったら勉強しろよ。」と言いたいところだが、そんなことを言ってしまうのは火に油を注ぐようなもの。いつも心の奥に本音を隠して日々を乗り越えている。
ぼくの周囲でPCの調子がおかしいと声を上げた知人がいる。
長らく雑な使い方をしてきたのだろう。小さな障害が澱のように積み重なってPCの不調を引き起こしているのだろう。
きっと、いや、間違いなく、ぼく程度の知識と経験がある人間がチェックすれば簡単にPCを復活させることができるだろう。ただ、そんな面倒な事をしてやる義理はない。
買い換えを検討している知人を止めるつもりは全くない。好きなのを買ってくれ。
そう思ってスルーしていたのだが、どんなのを買うべきかという話を振られることが増えてきた。
面倒だが、むげに無視するわけにもいかない。
とは言え、ぼくは製品として売られているPCに詳しいわけではない。あくまで、CPUだとかGPUのスペックとおおよその性能と価格を把握しているだけだ。
オススメのハードウェア構成をしたPCが、どのメーカーのなんというモデルに採用されているかなんて分からない。ぼくの知識は必要十分条件のように双方から情報をつなげるほどは深くはないのだ。
最近のぼくはノートパソコンになんの興味もない。タブレットで十分だと考えている。また、デスクトップなら超小型かPCサーバしかカバーしていない。
なにより、相手がどのようにPCを使っているのか分からなければ選びようがない。仕事で持ち歩く人にデスクトップを勧めても無駄だし、ゲーミングマシンが欲しい人にノートを買わせたら出費が大きすぎる。
せめて世の中には多様な人にあわせて多様なコンセプトのPCが存在していることぐらい理解して欲しいものだ。そう、ぼくがサーバを個人用途で買うように。