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いつ、どこで読んだのだろう?

by 唐草 [2017/04/08]



 『猫とともに去りぬ』という翻訳物の短編小説を読んだ。
 老後の生活に飽きた爺さんが猫になって余生を過ごそうと決心するというような筋の物語。イタリア人作家の作品らしい。翻訳者の影響もあるのかもしれないが、話の短さとハッキリとした起承転結のある構成が、どことなく星新一の作品を思い出させるような小説だった。
 おもしろい短編なのだが、そんなことは今日のぼくにとってはどうでもいい。
 『猫とともに去りぬ』というタイトルを見たときは何とも思わなかったのだが、ぼくは昔どこかでこの短編小説を読んだことがあるように思えて仕方がない。
 登場人物の名前とかはまったく覚えていなかった。でも、話の流れは完璧に覚えていた。
 いったい、いつ、どこで読んだのだろうか?
 イタリアの小説なんて読む機会はあまりない。今回もイタリア人作家の小説を読もうと思って手に取った訳ではない。タイトルに『猫』が入っているから読んだだけだ。
 読んだという記憶自体が誤りなのだろうか?強烈なデジャヴなのだろうか?
 ありふれた展開の物語なら勘違いとかデジャヴで説明できるかもしれない。でも、柵を乗り越えて猫になる爺さんの話なんて、そうそうありふれたものでは無い。絶対にどこかで読んでいるはずだ。
 とは言え、まったく何も思い出せない。あぁ、本当にもどかしい!