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未来のひとりごと

by 唐草 [2012/04/06]



 デジタルデバイスへの音声入力というアプローチは決して新しいものではない。SFの世界では古くから人と対話するコンピューターが描かれている。他者に何かを命じるときは、言葉による指示が一番人間的な方法なのだろう。
 キーボード代わりに音声を利用する入力システムが世に出たときにも驚いたが、iPhoneのSiriなどの音声操作技術はまさにSFの世界を現実のものにしたと言えるだろう。人の言葉を理解してその通りに動くコンピューター。このスタイルこそ誰もが夢見ていた理想型のはずだ。
 と今更感の強い出だしになりましたが本題はこれから。
 Googleが先日発表したProject Glassを見ても分かるように、今後はSiriのような音声入力を基本としたコンピューター技術が話題の中心となりつづけていくのだろう。小さな画面を指でチマチマ操作するより、音声操作の方が人間的でわかり易い操作と言える。まだ言語解析に力不足な部分があるのは否めないが、それも時間が解決してくれるだろう。
 近い将来、駅などの公共の場所で音声操作を利用する人々がたくさん現れることになるのだろう。メールの内容やら見ようとしているwebページが周囲にダダ漏れになるかもしれないが、きっと街は携帯電話に向かって話す人であふれることになるのだろう。
 携帯電話が普及し始めた90年代後半、街中で電話をしている人を見ると独り言を言っている電波な人かと思いちょっと緊張したものだ。でも、携帯の普及とともに何もない空間で独り言のように話している人にも慣れていった。これに似たことが音声操作でも起きるのだろうか?
 電車待ちをしている人々が、それぞれに「メール確認」とか「twitter表示」といった具合にブツブツ何かを口にしながら携帯機器を操作している状況を考えると少し怖い気もする。でも、それは今が過渡期の入り口だから。10年後には、それが何の不思議もない日常になっているのかもしれない。
 独り言が多いと言われ気まずい思いをしてきたぼくとしては、待ち遠しい未来でもある。