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書道ふたたび?

by 唐草 [2012/04/30]



 最近、毛筆で文字を書く技術を身に着けたいと真剣に考えている。
 文字の"はね"や"はらい"、墨のかすれや飛沫の飛び散りから感じられるダイナミックさを自分でも利用したいと考えるようになったからだ。もちろん既存のフォントもうまく加工すれば、それなりに動きを表現することもできる。とは言え、白い紙の上に自由自在に文字を描ける手書きにくらべると制約も大きく、表現したい勢いをフォント加工の繊細な作業に持ち込むのは難しい。
 ちょっと崩した文字を書こうと思っても、なかなか書けるものではない。有名な書家が描く崩した文字は、やはり裏打ちされた基礎があってこそ表現できる文字なのだろう。基礎の基礎である筆の持ち方さえ怪しいぼくのレベルでは、思い通りの線を引くことすら難しい。
 あぁ、学校でもう少しちゃんと書道を勉強していれば良かったといまさらながら思う。中高生特有の自分が見えている世界がすべてだと思うような狭い視野から「書道なんてなんの役に立つの?」とかいいながら授業をサボっていた昔の自分の判断ミスに頭を抱えてしまう。何に役立つかわからないことを学ぶのは、その知識や経験がないと踏みいることのできない世界へ進むチャンスを得ることだったんだといまさら気づいてももう遅い。
 思い通りの文字を書きたかったら、もう一度初歩の初歩から書道を勉強するしかないのだろう。
 だが、ぼくは書道の初歩が大キライだった。
 手本と同じ字形を書くという作業の意味が見いだせなかった。だから、半紙に鉛筆で薄く文字の下書きをして、その中を塗るという塗り絵的な手法で授業を切り抜けていた。きっと、今書道の基礎課題を与えられても同じことをしてしまうだろう。
 ただ文字を書くだけではなく、「この文字のこの部分は"はね"の練習で、この部分は横線の太さのかき分け」だとか指導してもらえれば、もう少しマジメに取り組めるかもしれない。