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まとめサイト死亡

by 唐草 [2014/03/05]



 2chが原則転載禁止に舵を切った。その影響で、多くのまとめサイトが更新できないでいる。
 ぼくは、まとめサイトが好きだった。暇つぶしにアクセスするサイトの95%は、まとめサイトだと言って過言ではない。
 なぜまとめサイトが好きなのか?理由は至って簡単。
 ゴミ溜めのような2ch本体からおもしろい記事を見つけるのが面倒だから。もう一つは、お気に入りのまとめサイトの管理人のピックアップセンスが好きだったから。
 要するに、ぼくは誰かが取捨選択した情報にアクセスしたかったのだ。
 転載して儲けるのが気にくわないという意見ももっともだ。自分が書き込んだ意見が、自分には何ももたらさないのに、誰かの財布を肥やしていると聞けば理不尽な気もする。でも、それは1投稿者から見た意見でしかないだろう。
 まとめサイトの管理人の仕事は、ただ単に転載しているだけではない。おもしろいと思われるスレッドを見つけ、その中の書き込みを選んである種の方向付けを行う。これはまさに編集作業そのものであり、キュレーションでもある。
 この作業に対しては、報酬が支払われて当然だと思う。
 ぼくは、自分が楽しておもしろい事を知りたいという好奇心と個人的欲求から大いにまとめサイトを支持している。時にやり過ぎて批判の対象となったサイトもあったが、一次情報と編集された情報の間に埋めがたき溝が生じるのは常だ。目の前の情報は編集済みだと思えば、いたずらに振り回されることもない。また、恣意的な編集を見かければ、誰かがそういう方向へものごとを運びたいと考えていることを知ることができる。
 それに、これだけ情報が溢れてくるともう個人では捌ききれない。
 現状の検索システムでは、自分好みの情報を探し出すのは容易ではない。例えば、Googleに聞いてもbokete.jpから自分のツボにはまるネタを見つけ出すことはまだできない。やはり、誰かの選別を経てからでないとより精度の高い情報にはたどり着けない。その選別は、ある種のタグ付のようなもの。
 まとめサイトという存在は、各サイトの管理人のセンスによってスレッドのタグ付をしていたものだと捉えていた。「ああ、このスレッドは暇速が取り上げているのか。」とか「確かに哲学ニュース好みのスレッドだ。」というように見てきた。
 情報源である2chを取り巻く巨大なフォークソノミーとして機能していたまとめサイト。全面禁止は、情報へのアクセス性を大きく低下させる。なにより退屈になるなぁ。