by 唐草 [2014/03/13]
ついに2014年のF1が開幕する。
もう10年ぐらいF1の動向を追いかけているが、今年ほど開幕戦が気になっている年はない。
見所はただ一つだ。
復活した日本人ドライバーの活躍?醜いフロントウィングの形状?今年も波乱を巻き起こしそうなピレリタイヤ?
それらも確かに注目度の高い要素だが、本命の要素の前では霞んでしまう。
開幕戦最大の注目は、パワーユニットだ。
要するにエンジンの事なのだけれども、市販のハイブリッド車よりも先進的な発電機構とモーターを備えているので今年からパワーユニットと呼ぶことになっている。
名前はともかく、車の心臓部であるエンジンに大きな注目が集まっている。
2014年のエンジンは、完全に新しいシステムだ。電気モーターもエンジンも去年の形式とはまったく異なる。
そのため、パワーユニットの実力はベールに包まれたまま。
ただ、開幕戦前のテストを見る限り、その実力は期待できるものでは無いようだ。
大きな変更の割にテスト制約や短い開発期間の影響を受けて、十分に使えるレベルに達していないような印象がある。
テストでは、フルスピードで走れない、冷却が追いつかない、電気モーターが使えないなどというひどいありさまだった。
もちろんメーカーごとに状態は違う。メルセデスは実践投入可能そうだが、ルノーは走れるかどうかも疑問。
そんな何が起こるか分からない状態での開幕戦。大波乱が起きるかもしれない。ルノーエンジン勢全滅なんて憶測がまことしやかに飛び交っている。そうなればここ数年の絶対王者であるレッドブルにもついに失墜するかもしれない。
モータースポーツファンとして事故で荒れるレースは喜ばしくない。でも、エンジントラブルとかで番狂わせが起こるレースは大好きだ。それがモータースポーツの醍醐味。初戦なので本当の実力はまったく見えていない。予想ができないからこそ大波乱に期待できる開幕戦が待ち遠しい。