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実質値上げ

by 唐草 [2014/12/17]



 消費税が8%へと上がって以来、様々なものが値上げされている。素直に価格を上げた潔い値上げもあるが、ぱっと見ただけでは分かりにくい巧妙な値上げもある。いわゆる実質値上げというやつだ。
 価格据え置きかと思ったら税別表示になっていたとか、内容量が少し減っていたりとか様々なパターンがある。近所のスーパーのお弁当は、この2つのコンボだった。税別表示になったので、増税前よりちょっとだけ安くなったようにさえ見える。でも、お弁当のトレーが少し小さくなってご飯の量が減っている。手に持った感じでは分からないが、ぼくの胃袋は確実に米が減ったと主張している。この感覚は、間違っていないだろう。
 とは言え、これを横暴な値上げだ!と叫ぶつもりはない。これだってギリギリの判断に迫られた経営の努力というやつなのだろう。
 今日は、あるものの実質値上げに気がついた。
 それは、セブンイレブンのメロンパン。一時は主食かと言うほどにメロンパンを食べていたのだが、ここのところは餡ドーナッツなどに浮気気味だったので久々のメロンパンだった。久々だったとは言え、サイズの変更を見逃すぼくではない。
 ただ、このサイズ変更はとても巧妙なサイズ変更だ。実質値上げの中でもハイレベルな部類だと言って良いのではないだろう。
 メロンパンの直径は、ほとんど変わっていないはずだ。店で袋を手に持った際に小さいとは感じなかった。では、どの瞬間に小さくなったことに気がついたのか?
 それは、メロンパン中央のもっとも高くなっている部分にかぶりついたときだ。
 すぐに分かった。いつもの感じで口を大きく開けていたのだが、唇どころか前歯にあたることさえなくメロンパンが口に収まったのだ。これは、高さを削った動かぬ証拠だ。以前、顎関節症になって口が大きく開かなくなったことがある。メロンパンが食べられないつらい時期でもあった。こんな経験があるからこそ、ぼくは自分のあごの感覚を信じている。
 大口を開けなくても容易にかぶりつける今日のこのメロンパンは、確実に小さくなった!と。
 高さを減らしてくるとは実にレベルの高い実質値上げだ。見た目だけで判断するのは困難だ。セブン&アイの闇の深さを見た気がする。