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静かなクリスマスを

by 唐草 [2014/12/25]



 そういえば、今年もあまりクリスマスソングを聴かないで済んだ気がする。華やかな商業施設とかに縁が無かったことも大きいかもしれない。いや、それだけでは無いだろう。一昔前だったら、街を歩くだけでクリスマスソングの騒音公害に巻き込まれていた。耳にタコができるほど聞かされて、本当に音楽が流れているのかそれとも幻聴なのかの判断ができなくなるほどにどこもかしこもクリスマスソングで溢れていた。
 そういえば、数年前からクリスマスソングを聴く機会が減った気がする。
 ぼくの生活は、数年前から変化していない。つまり、世の中からクリスマスソングが駆逐されつつあると言うことなのかもしれない。
 これは、実に良い傾向だ。
 ひとつ断っておくが、ぼくはクリスマスソングが嫌いなのではない。クリスマスソングは世の中に山のようにあるだろうし、ジャンルも様々。きっと玉石混合だと思う。でも、特定の曲を目の敵にしているわけではない。
 延々とリピートし続ける無神経な音楽のかけ方がキライなのだ。許せないのだ。
 どんなに良い曲だって聞きたくないときに何十回と聞かせられれば不快にもなる。ぼくらは街で多くの曲を、耳にねじ込まれるように聴かされてきた。その度に、また一曲、また一曲とクリスマスソングが嫌いになっていった。
 もう、音楽を垂れ流すこと自体が悪循環への入り口だったのだろう。気がつけば、クリスマスソングがキライという次元を通り過ぎて、クリスマスそのものがキライになっていた。
 今年も耳栓を重宝する季節がやってくると身構えていた。
 でも、珍しくぼくの悪い方向への予想が外れた。耳栓が活躍することはなく、さして他の季節と変わらない静かな12月を過ごすことができた。
 やっぱり、みんなクリスマスソングの垂れ流しは不愉快だったのかな?このまま静かになれば、クリスマス嫌いも直るかもしれない。もっとも、キライが直ったからって好きになる訳じゃ無い。完全無関心で12月を過ごせるようになるだけだ。