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長靴を買う

by 唐草 [2014/12/28]



 きっと今年の初めの大雪の反省なのだろう。翌日に雪の予報が出ている今日、ホームセンターでは多くの人が雪かきスコップを持って店内をうろうろしていた。いったい今日だけで何個のスコップが売れるのだろうか?
 ぼくはスコップを買いに来たわけではない。が、買い物リストの中には雪に密接な関係があるものが含まれていた。
 長靴だ。
 今、ぼくは長靴を持っていない。もし、今シーズンに雪かきが必要なほどの大雪が降ったら、革靴で雪かきをするはめになる。ツルッツルに滑りそうだし、きっと雪に濡れて靴は氷のように冷たくなることだろう。とてもじゃないけれど、そんな状態で雪かきをしたくない。
 だから、長靴を買いに来たのだ。
 店内には何種類もの長靴が売られていた。お値段もピンキリだし、きっと用途別に何種類かのモデルが用意されているのだろう。ぼくの知らない長靴の奥深い世界が広がっているはずだ。
 でも、そんな奥深い世界を理解するつもりは毛頭ない。年に一回使うかどうかの長靴だ。オシャレじゃなくていい。とにかく足が濡れなければ何でもいいのだ。
 結果、一足980という長靴にたどり着いた。やたらとゴムがピカピカと輝く安っぽさ全開の長靴だ。
 ぼくの靴のサイズは、26.5cm。分かっているけれど靴によって微妙にサイズが異なることがある。一応、試着してから購入したほうが安全だろう。
 アンラッキーなことに26.5cmの長靴は売り切れだった。仕方がないので、ひとつ下のサイズである26.0cmの靴を試してみた。
 驚くことに歩こうとすると靴がすっぽ抜けるほど緩かった。
 そこで、さらに小さな25.5cmを試したが、これもユルユルだった。ちょっと自分の足の大きさに自信が持てなくなってきた。
 5mm刻みで小さな靴を試していったが、最終的に足にフィットしたのは24.0cmのモデルだった。
 この安い長靴のサイズ表記は、本当にセンチメートルなのだろうか?拭いきれぬ疑いが足元にうごめいていた。