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カラクサラボ辞書

by 唐草 [2012/06/07]



 ここ数年、ぼくは日本語を題材にしたゲームを作り続けている。Webコンテンツ制作で成功をつかむ秘訣は、もっとも母集団の多い場所をターゲットにすることだと言われている。要するに英語圏を狙えという話だ。
 最近のぼくは、その潮流に全力で逆らっているわけだ。それどころか、英語しかできない人間にぼくのゲームのために日本語を学びたいと思わせることを最終的な目標としている。
 さて、『検索大戦』も『wikiすごろく』もネット上に存在する集合知を活用させていただいている。具体的には、ニュースの見出しを分解したり、Amazonのランキングを解析してゲームに使用する言葉を入手している。
 しかし、ネットに転がる言葉をただ集めるだけでは、できることに限りがあるように思えてきた。今の方法だと「しりとりAI」さえ作ることができない。ネットで拾ってきた言葉をもう少し深く利用するために辞書を積極的に活用する必要に気がついてきた。
 一応今でも辞書データを活用して単語の抽出を行っているが、辞書の利用方法は品詞の確認だけに限られている。読み方のデータを活用すれば、簡単に「しりとりAI」ぐらい構築できそうだ。それにgoo辞書などWeb上で公開されている辞書のデータをうまく利用すれば、1つの言葉を多角的に解釈することが可能になるだろう(権利の問題は保留)。
 日本語を使ったゲームの金字塔と言えば『もじぴったん』が挙げられる。もちろんあのゲームの中にも辞書は収録されている(語数はかなり少ないけれど)。
 ぼくが『もじぴったん』から日本語ゲーム代表の座を奪うには、今以上に柔軟に日本語を解釈できるシステムが必要だ。そのためには、どうやら辞書が必要なようだ。それもぼく自身の発想に類似した国語辞典兼類語辞典が必要だ。
 しばらくは、ネットの情報を掻き集めて解釈してカラクサラボ辞典の構築を目指してみようと思う。