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妄想RPG05

by 唐草 [2012/06/21]



 もしもカラクサラボがRPGを作ったらという前回の妄想記事からの続き
 
 前回考えたシステム周りの考えを少し発展させていこうと思う。今回はゲームオーバーのペナルティーについて考えてみたい。
 まずはドラクエを例に考えてみよう。全滅した際のペナルティーは手持ち金の半減となっている。でも、良く考えて見ると全滅したことによる損失はこれだけではない。実は、手持ち金半減ペナルティー以外にも2つのペナルティーを受けている。1つは、セーブポイントである街への強制帰還。ダンジョンの奥に潜むボスに負けた場合、長い道のりをもう一度進むハメになる。これは、十分にペナルティーだと言えるだろう。もう1つのペナルティーは、負け戦で浪費した消耗品が返ってこないと言うこと。高価な回復アイテムをバンバン使ったにも関わらず負けてしまった場合、実はかなり大きな経済的損失を受けている。
 続いて、FFの全滅ペナルティーを考えてみよう。FFのペナルティーは、リセットだ。最後のセーブから何時間戦っていて、輝かしい戦績を残していようとも全滅したらそれでお終い。何事もなかったかのようにすべてが水の泡と消える。
 全滅したときのショックはFFスタイルのゲームの方が大きい。なにせすべての努力が消えてしまうのだから。でも、冷静に考えてみるとドラクエ式の方が重いペナルティーかもしれない。
 ボス戦でゲーム中に1つしか出てこないアイテムを使ったけれども負けてしまったとしよう。DQスタイルだとリベンジマッチは、レアアイテム無しの厳しい戦いを強いられることになる。一方、FFスタイルだとレアアイテムを活用した別の戦略を試すことができる。DQスタイルは、負ければ負けるほどジリ貧になっていく負の連鎖スタイルとも言える。
 全滅にどんなペナルティーが科せられているかで、プレー時の緊張感は大きく変わる。FFスタイルの完全リセットは心理的負担が大きいが、戦略的な猶予は残してくれている。結果がすべてだと言わんばかりのゲームオーバーペナルティーだ。一方DQスタイルは、努力は認めるけれど全滅の対価をきっちり払う必要がある。なんだか学校のような印象だ。
 どちらが優れているかを決めるのは難しい。でも、もっと他のゲームオーバーペナルティーの形というのもあるような気がする。もう少しだけゲームオーバーについて考えてみたい。