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ミステリー好きの血が騒ぐ

by 唐草 [2014/06/12]



 ドラクエXは、未曽有の緊張感に包まれていた。
 運営側から徹底したネタバレへの警報が発令されていたからだ。
 なぜそんなことになったのか?これには深い訳がある。
 敵を武力で倒していくだけが能のドラクエXだが、ここにきてちょっと毛色の違うものを出してきた。それが「ミステリークエスト」というイベント。このイベントにはバトル要素は一切ない。オンラインゲームなのに一人でチャレンジするという異色のイベントだ。
 こう書くと珍妙なものに見えるかもしれないが、なんてことはないただの謎解きアドベンチャーゲームが追加されただけだ。
 謎解きという性格上、ネタバレをしてしまうと楽しめなくなってしまう。だからネタバレをするなと強く訴えだだけにとどまらず、プレーヤーにはチャットをオフにするなどしてネタバレを見ないように自衛せよとまで指導してきた。
 さて、肝心のミステリーだが、まさに王道といった内容だった。
 孤島の洋館に閉じ込められ、そこで起こった殺人事件の謎を解いていく。
 まるでミステリー小説の教科書のような展開だった。
 推理小説ファンのぼくから言わせてもらうと、あまりにも簡単すぎる内容だった。事件が発生する前にキーマンとなる仮面の男の正体が分かったし、第2の事件が起こる前に手に入る証拠で真犯人が予想できた。あまりに簡単なので、裏を読んで別の真犯人を仮定してしまうほどだった。
 推理パートは、全員が館の大広間に集まるアガサ・クリスティっぽいスタイル。この作りだとシナリオライターがアガサファンの可能性があるので、『アクロイド殺し』か『そして誰もいなくなった』パターンのどんでん返しもあるかもしれないと期待していたのだが、そんなことはなかった。
 せめてもう少しだけ、ひねりを加えてほしかった。