by 唐草 [2014/06/17]
ぼくは、ネイルケアに細心の注意を払っている。
マニキュアを塗るのが大好きそうな女子が持っていそうなツメやすりを常備している。
これには、深い深い訳がある。
指先美人が好きなのだという訳ではない。
ぼくは、昔から爪を噛む癖があった。今になって思えば、これは完全に悪循環だった。
ぼくのツメは、柔らかいらしい。押せば曲がるし、ちょっと引っ掛けただけですぐかける。今でもファスナーを閉める際に金具に爪をぶつけてしまうとすぐにツメが欠ける。とにかくちょっとぶつけただけですぐに欠けてしまう。きわめつけが、よくある爪切りで爪を切ると、ツメにヒビが入ってしまうことだろう。
そんな訳で、何かにぶつかって欠ける。そこが気になって噛んでしまう。噛んだ所からまた割れる。気になって噛んでしまう。という負のスパイラルに陥っていた。
割れたところを噛む前に爪切りで切ってもヒビから再度割れてしまう。
とにかく割れまくっていたのだ。
もうどうしようもないと諦めていた時に、ツメやすりの存在を知る。
物は試しにとやすりで爪を整えたところ割れがほとんど発生しなくなった。以来、ツメやすりで爪を整えるのがぼくのスタイルだ。
割れを防ぐことができるツメやすりだが、問題が無いわけでもない。
本来ツメやすりは、爪切りで切った後に爪を整えるのに使う。でも、ぼくの場合爪切りは使えない。そのため伸びた爪を完全にやすりで削っていく必要がある。数ミリとは言え目の細かいやすりで研磨するのは大変な作業だ。両手の爪を削りきるのに30分はかかる。
ぼくは昔から研磨作業が好きだ。プラモデルの整形も楽しかったし、包丁を砥ぐのも好きだ。その一環で爪を削っている。だから削ることは苦ではないのだが、2週間に1度ぐらいとは言えやはり30分は長すぎる。
伸びた爪を切ることなく、やすりだけで処理をするというと信じられないと思う人もいるかもしれない。でも、それが可能なぐらいぼくのツメは柔らかいのだ。缶のプルタブを開けようとしてツメが割れる人も世の中にはいるんですよ。