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桜の季節

by 唐草 [2015/03/31]



 実は、先週の土曜日に花見へ行っていた。都内(多摩地区の方言で、東京23区内を指す)では、3分咲きと言う話が出た翌日のことだ。都内より寒いのでこちらは、少し控えめな開花となっているだろうとあまり期待せずに集合場所へ向かった。
 だが、多摩の桜はまだつぼみの中に収まったままだった。気の早い数本の木が開花宣言をするのにギリギリ十分な程度の花をほころばせていたが、それはごく一部の話。公園に植わった桜の本数と咲いた花の数を比べると、木の本数の方が多いと言えるような有り様だった。ハッキリ言って咲いていない。
 せっかく午前9時集合のノンアルコールな健全な花見だったのに、ただの散歩に終わってしまった。
 それからわずか4日後の今日、我が家の近所の桜はどれも満開となった。暖かい日が続いたせいで、早回しでも見ているような勢いでドンドン花が開いていった。
 間違いなく今日が満開。まだ開いていない花もあるが、明日以降は散り始めるかもしれない。絶対に今日が、今年ベストの花見日和だ。
 そう判断したので、今日は近所のお花見ポイントを数カ所巡ってきた。飲むことが目的ではない。純粋に桜の花を見るだけだ。
 ぼくの判断は、たぶん正解。
 ほとんどの花が開いているが、風が吹いても舞う花がない。まさに満開中の満開。木がもっとも多くの花をほころばしている瞬間をしっかりと目に焼き付ける事が出来た。
 桜の名所として知られる近所の公園では、平日の昼間だというのにシートを敷いて酒盛りをしているグループもいた。とは言え、あくまで平日の午後。飲んで騒ぐことだけを目的にした無粋な連中はほとんどいなかった。少し季節を先取りしたような暖かい陽気の中、ゆっくりと桜の様子を眺めることができた。
 花見をしている人々を観察していて気がついたことがある。誰もが桜の花を写真に収めないとダメだと言われているかのごとく一生懸命に撮影を行っていた。カメラに収めるよりも自分の目と記憶に焼き付けた方がいいと思うんだけどなぁ。とか言いつつ、ぼくも数枚撮影していた。でも、ほら、この写真はこの記事のための写真だから…。と見苦しい言い訳を残しておこう。