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学校探検をしよう

by 唐草 [2016/03/17]



 ぼくは、知らない街に出かけても迷子になることはまず無い。方向感覚にはちょっとばかり自信がある。さもなければ、旅先で地図もなく裏路地散策なんて怖くてできないだろう。
 ただ、方向感覚に自信があるぼくでも、どうしても覚えられない場所が何カ所か存在している。
 間違って覚えてしまったときの記憶が抜け切らなくてどちらが正しいのか判断できなくなったり、どうしても勘違いしやすいポイントがあったりと自信を砕く要素が重なっている場所というのが存在する。
 そう言う場所へは、地図を握っていてもたどり着くのは難しい。
 そんな難所の1つに大学の某学科事務室がある。
 ぼくの勤める大学にはいくつもの棟があるが、別に複雑に入り組んでいたりルールから逸脱した飛び地があったりというような迷路的要素はどこにも無い。棟ごとに実験棟だとか講義棟だとかの事務的な名前が割り振られているだけだ。
 ぼくが毎度たどり着けない事務室が入っている棟は、学校の中心にあり分かりやすい。
 問題なのが、その棟の何階に事務室があるかと言うことだ。
 最初に場所を聞いたとき、ぼくは誤った情報を教えられてしまった。教授が勘違いして自分の研究室の階をぼくに伝えてしまった。そのせいで、ぼくは棟の中をさまようハメになってしまった。去年の4月に最初の失敗をして以来、ずっと失敗が続いている(詳しくは去年の4/8の記事を参照)。
 以来、どうしても事務室の階を間違えてしまう。毎回、階段を上下して必死に事務室を探している。まるで事務室が動き回っているようにさえ感じられる。
 来週、授業とは関係なく大学へ行く機会がある。時間があるはずなので、じっくり学校探検をして今度こそ事務室の場所を自分のものにしたい。