by 唐草 [2016/11/27]
ぼくは、自分の中に流行廃りのサイクルがあると感じている。ある食べ物にはまっていたのに急に飽きてしまう。その何年後かにまたその食べ物が好きになる。そんなサイクルだ。なにも食べ物に限ったことではない。何年か一度に遊び尽くしたと思ったゲームで再び遊びたくなったり、読破した本をもう一度手に取ってみたりと様々なサイクルがある。
これはなにも、ぼくだけに限ったことではないだろう。サイクルの期間や回数は人それぞれかもしれないが、多くの人に自分の中の流行廃りサイクルがあることだろう。
今、再燃しているものがある。
それが「ひねり揚げ」。
煎餅の一種として考えて良いのだろうか?コンビニなどでも買える、ジャンク感溢れる揚げ菓子だ。細く切った餅にナナメの切り込みを入れて揚げると自然にひねりが生まれるらしい。以前に製造工程を動画で見て感激した記憶がある。
このひねり揚げ、味はシンプルだ。ほとんどが塩味。安い煎餅なので、生地に餅米の香りを感じたりすることはない。ハッキリ言って深みのある味とは到底呼ぶことのできない駄菓子である。
でも、どういう訳か年に一度ぐらいペースで、妙にひねり揚げが食べたくなることがある。
今日が、ちょうどその日らしい。いてもたってもいられなくなりコンビニへ走って買いに行ってしまった。
袋を開けてバリバリと食べる。ひねりが生み出す食感は独特の物だが、揚げ餅の域を大きく越えるものでは無い。塩もしょっぱいだけだ。揚げ油だって良質のものでは無いだろう。でも、そのジャンクな素材が生み出すジャンクな味が、不思議と美味しく感じられる。
たぶん、明後日ぐらいにもう一袋買いに行くことだろう。
ただ、自分のサイクルを考えると、大抵の場合ひねり揚げブームは2袋で終わる。所詮は、油まみれのジャンクな駄菓子なのだ。いつだって常食には、なり得ない。でも、定期的に恋しくなる。それが、駄菓子の魅力なのだろうか?