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再びの親指絆創膏生活

by 唐草 [2022/04/17]



 またしても親指の先を絆創膏で保護することになるなんて。2022年は親指災難の年なのだろうか?
 2月末に包丁で指を切って1ヶ月近く絆創膏のお世話になった。神経が集中する指先をざっくりやってしまったので、今でも切ったところを触るとピリピリする。今回の絆創膏は、その傷跡を保護するためではない。
 絆創膏を貼っているのは2月に切った左手の親指ではなく、右手の親指。前回とは全然別の理由で絆創膏を貼っている。幸いなことに血は流れていない。
 親指の爪が割れてしまったので、それを保護するための絆創膏だ。爪が割れるなんて一大事のように聞こえるかもしれないが、ぼくにとってはよくあること。でも、今回はいつもの横割れではなかった。指の先から爪の生え際に向かう縦割れだった。
 横割れなら爪を切って整えれば処置は終了。割れが広がることはない。でも、縦割れだと切って整えるだけでは不十分。しかも目には見えないヒビが入っているようだ。放っておくと指のささくれが何かに引っかかって広がるのと同じように、どんどん割れが広がっていった。そして割れたところがまた引っかかってさらに割れるという悪循環に陥ってしまった。
 そんなことをしているうちに親指の爪はドンドン短くなっていった。このままでは爪がなくなってしまいそうに思えたので、絆創膏でしっかりと保護することにした。
 こうしてぼくの親指は、前回とは左右が異なるけれど、またしても絆創膏に包まれることとなった。
 前回とは傷の深刻さが段違い。痛くもないし、多少ぶつかっても問題ない。ところが、無意識のうちに親指を過保護なまでにかばっていることに気がついた。
 どうやら先月の経験が活かされているようだ。ボタンを押そうとしたときは、指先ではなく指の腹を使う。指が水に濡れそうなときは、いいねサインのようにピンと親指を立てて自ら距離を取る。このような親指を保護する動きが、しっかりとぼくの中に刻み込まれていた。それは左右の手の違いを超えて実現できている。人間の体ってすごい。